スタッドレスタイヤの履き替えは必要?

2020/03/24 ブログ

徐々に暖かくなり、春の訪れを感じる季節となりました。

皆さんはスタッドレスタイヤからノーマルタイヤへの履き替えはきちんと行っていますか?スタッドレスタイヤとノーマルタイヤはシーズンごとにきちんと履き替えをした方がタイヤ自体の寿命が延びますし、安全性も高まります。

 

数年前から“オールシーズンタイヤ”が注目を集めています。一年中、季節を気にすることなく履きっぱなしで大丈夫!しかも、雪が降ってもそこそこ走れてしまうのですから、とても便利なタイヤですね。

しかし、あえて問題点を挙げるとすると凍結路での性能があまり良くないこと。やはりスタッドレスタイヤと比較すると氷雪性能は落ちるでしょう。

 

「だったらスタッドレスタイヤを一年中履いていればいいのでは?」と思う人も多いのではないでしょうか?しかし、残念ながら1年中スタッドレスタイヤを装着するのはおススメできません。

そこで、冬季以外のスタッドレスタイヤの装着に関して注意してほしい点を挙げてみました。

-----スタッドレスタイヤとノーマルタイヤの違い

 

スタッドレスタイヤとノーマルタイヤの違いをご存知ですか?

 

まず、スタッドレスタイヤとノーマルタイヤではタイヤの硬さが異なります。スタッドレスタイヤはノーマルタイヤと比較して柔らかい仕様になっています。

その理由として、雪の道路はデコボコしているので地面にしっかりとタイヤを密着させ、グリップ力を高めるためなのです。冬の気温の低い時や寒い場所でも性能を発揮できるように硬くならない特殊なゴムを使用して作られています。

-----スタッドレスタイヤで走り続けるのは無駄遣い

 

冬のタイヤ性能に<サマー> <オールシーズン> <スタッドレス>で差があるように、ドライ路面の性能にもタイヤの種類によって差があります。最新のスタッドレスタイヤはタイヤの作り方が進化しているので、ドライ路面でもしっかりと走ることができます。気温が下がってきたら、雪が降る前から早めにスタッドレスに履き替えても不都合なく走れてしまうのはそのためです。

 

ただし、性能を発揮できるのは気温や路面温度が10℃以下くらいなのです。実際にはもう少し高い気温、路面温度にも十分に対応できますがいずれにしてもスタッドレスタイヤで舗装路を不具合なく走れるのは寒さを感じるようになってからです。

 

スタッドレスタイヤのトレッドが柔らかいのは、低い温度で使用することを前提としたゴム(コンパウンド)を使用しているからです。

オールシーズンタイヤはノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの間の温度域で最も仕事ができるように作られています。つまり、オールシーズンタイヤが夏でも履きっぱなしで大丈夫と言っても、ノーマルタイヤと比較するとコンパウンドは少し低い気温向きになっているのです。

つまり、気温が上昇するとコンフォートタイヤやスポーツタイヤ、エコタイヤなどのノーマルタイヤに比べてタイヤとしての性能ではかないません。

 

それでも、履き替えるのが面倒だなどと強引にスタッドレスタイヤを履きっぱなしでいるとどうなるのでしょうか?

-----タイヤに歪みを発生しフラつきを起こす

 

考えられる問題点はいくつかあります。

1つ目は、単純にゴムが柔らかすぎてピシッとした精度の高い操縦感覚が得られない事。グニャつく感じも気温が高くなるほど顕著にでてきます。これはゴムが適正温度を超えて熱くなってしまうからで、いわばタイヤがオーバーヒートになっている状態です。オーバーヒートを起こすと、ゴム本来の結合が崩れてしまうのでゴムが溶けたり摩耗が激しくなるといった現象が起こります。エッジが削れて丸くなり、サイプが開きブロック自体も大きく摩耗していきます。

 

なお、スタッドレスタイヤは摩耗50%まで雪道タイヤとして、それ以上摩耗するとノーマルタイヤとして使えるようには作られています。コンパウンドも、タイヤの溝が50%以下はノーマルタイヤかそれに近いものが使われています。

 

走る距離にもよりますが、冬の初めに買った新品のスタッドレスタイヤをそのまま夏も履き続けていると秋になった頃には50%摩耗に到達して、次の冬はスタッドレスタイヤとして使えなくなることも考えられます。すなわち、昨シーズンのスタッドレスタイヤを履き続けている人で、今冬での使用も考えているなら非常に危険です。プロに見てもらってタイヤの状態を把握しましょう。どちらにせよ、とても不経済なのです。

-----氷雪路面以外でのブレーキ性能は劣る

 

もうひとつの問題として、ブレーキ性能が悪いこと。

スタッドレスタイヤはコンパウンドがソフトなうえに、ブロックがサイプで小さく切り分けられているためブレーキをかけた際のブロック剛性が足りずにブロックが倒れて制動距離が伸びてしまうのです。

 

そして、スタッドレスタイヤの弱点としてハイドロプレーニング性能もあまり良いとは言えません。サイプ(細かい溝)に水を抱き込みやすいのが原因です。実際にこうなってしまったらブレーキがきかないのと同じです。この危険性があることから大雨の時や雨天の高速道路走行は十分に注意しましょう。

-----燃費が悪くなる?

 

スタッドレスタイヤとノーマルタイヤを比較すると燃費が悪いのはスタッドレスタイヤです。スタッドレスタイヤは路面との摩擦を増やして抵抗力を強くするように作られているので、通常の路面だと燃費が悪くなってしまいます。また、溝が深いのでゴムが厚くて柔らかい構造になっているのも原因のひとつです。

 

一方のノーマルタイヤは溝が浅く路面との摩擦がスタッドレスタイヤと比較して少なく作られているので、タイヤ剛性も高くなっています。

結果、スタッドレスタイヤが柔らかく重いという理由でノーマルタイヤと比較して燃費が悪くなるのです。

※最近のスタッドレスタイヤは進化していますので、大きな燃費の差ではなく若干の差に抑えられています

-----タイヤが破裂する危険も

 

ゴムが柔らかいスタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤと比較すると熱を持ちやすくなっており急ブレーキや急ハンドルなどでタイヤが変形してしまい亀裂が入りやすく、最悪の場合にはバーストしてしまう危険性があります。

 

 

《冬季以外の高速走行はどうなの?》

 

高速道路をスタッドレスで走行することは違反ではないですが、雨の日はハイドロプレーニング現象が起こりやすくなります。スピードも出ているので、もし急ブレーキをかけなければならない事態になった際に止まり切れずに事故を起こしてしまう・・なんて可能性もあります。

また、高速道路の事故で最も多いバーストが起きやすくなるので、無理な運転をしないように心がけましょう。

-----自動ブレーキシステムは?

 

最近では軽自動車にも搭載されている自動ブレーキシステムですが、これはタイヤの種別を認識できるのでしょうか?

もちろん、クルマはノーマルタイヤを履いているかスタッドレスタイヤを履いているかを識別することはできません。

 

CMの自動ブレーキなどの映像は新車時に装着されているノーマルタイヤを履いているのです。

単純に考えて、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤとでは制動距離が違うのですから、ノーマルタイヤを履いていることを前提としている自動ブレーキはスタッドレスタイヤでは止まり切れないという可能性も出てきます。

自動ブレーキが装備されたクルマの取扱説明書にも「スタッドレスタイヤ装着時は自動ブレーキでの停車距離が長くなるので注意してください」というような注意書きが添えられています。

 

 

 

普段あまり距離を乗らない方でも、次のシーズンも今のスタッドレスタイヤを使用するのなら・・面倒でも、ショップが忙しくて待ち時間があっても、少し費用がかかっても・・ノーマルタイヤに交換されることをおススメします!

 

もう次のシーズンでスタッドレスタイヤを交換しないといけないから、そのまま履き続ける(履き潰し)方もよくいます。

時間がないから、費用がもったいない、どうせ交換するのだから・・その気持ちはよく分かります。ただでさえ、タイヤって安い買い物ではないですからね。

 

ですが、そのすり減ったスタッドレスタイヤほど怖いものはありません。排水性能があまりよろしくないタイヤなのに、すり減っていたら余計に水路が狭くなって水が逃げられません。そんな状態で高速道路なんて走った日には危険すぎます。

普段家の周りを走るだけでは分かりにくいかもしれませんが、ブレーキを踏んだ時(特に雨の日)は確実に制動距離が伸びています。

危険な思いをする前にノーマルタイヤへの履き替えを検討してください!