法改正で【あおり運転】はどうなる?

2020/07/17 ブログ

2017年6月に東名高速道路下り線で発生した夫婦死亡事故、2019年に常磐道で後続車を高速道路上に停車させ運転手を暴行した事件など、あおり運転が頻発しています。

 

厳罰化を求める世論を受けて、2020年6月2日にあおり運転に対する明確な定義と厳罰化を規定した改正道路交通法が可決・成立し、2020年6月30日から施行されました。

 

今までの道路交通法にはあおり運転を取り締まる規定はなく「車間距離保持義務違反」や「安全運転義務違反」、刑法の「暴行罪」や「危険運転致死傷罪」などが適用されていました。

 

今回の改正ではあおり運転を「妨害運転罪」として明確に規定しています。

 

ですが、普段からクルマを運転している方の中には「自分にはあおる意図はなかったにしても相手はあおられたと感じたらどうなるの?」と考える方もいるでしょう。そういったトラブルに巻き込まれないためにはどのようなことに気を付けて運転すればいいのでしょうか。

 

今回のブログでは、このあおり運転や法改正、またトラブルに巻き込まれないための心構えなどをご紹介していきます。

妨害運転罪はどんな違反?

 

2020年6月30日から施行された改正道路交通法により、あおり運転を含む妨害運転が交通取り締まりの対象になりました。

 

あおり運転として定義される10類型は以下の通りです

 

・車間距離不保持

・急ブレーキ

・割り込み運転

・幅寄せや蛇行運転

・不必要なクラクション

・危険な車線変更

・パッシング

・最低速度未満での走行

・違法な駐停車

・対向車線からの接近

 

妨害運転として検挙されると、累積点数や免停などの前歴がなくても運転免許は取り消しとなり、最低でも2年は再取得もできません。そんな行政処分に加えて、さらに3年以下の懲役または50万円以下の罰金という刑事罰も科せられます。

 

高速道路上で後続車を停止させるなど、さらに周囲の車両を危険にさらした場合には免許の欠格期間は3年となり、5年以下の懲役または100万円以下の罰金と重罰になります。

 

ここで注意して欲しいのは、この妨害運転罪は交通事故を起こした場合に処罰されるのではなく、相手を危険な目に合わせただけで犯罪となる、ということです。これまでは自分の意志表示や相手ドライバーへ注意喚起をすることが目的でも動作でも妨害運転罪として検挙される可能性があるのです。

 

交通事故や交通違反に強い弁護士によると「この妨害運転罪のポイントは、どういう運転が対象となるのか10の類型が明示されていることです。今までは適切な法律がなかったために立件しにくい面もありましたが、これからはネットで話題になるような事例はかなり立件されるようになると思います」

 

今まではネットで話題になるだけだったような危険なあおり運転は、これからは映像を証拠に軒並み検挙されることになりそうです。

運転操作ではどう気を付ける?

 

まず常に気を付けなくてはいけないのは、車間距離です。すぐ前のクルマだけを見て運転しているドライバーなどは周囲の状況が目に入りにくいだけでなく、ついつい車間距離を詰め気味にしてしまう傾向があります。それだけで前方のドライバーは圧力を感じてしまうこともあるので、交通トラブルの発端ともなりかねません。

 

したがって、適切な車間距離を取る必要があります。その目安となるのは、2秒という時間なのです!車間距離なのに時間?と思われるかもしれませんが、距離では車速に応じて変化させる必要があるのです。つまり、車速により同じ時間でも進む距離が異なるからです。

これは安全上も理にかなっています。前走車の減速などの変化にドライバーが気付いて、ブレーキペダルを踏み始めるまでには0.7秒から1秒かかるといわれています。そこから1秒間急ブレーキを踏めば減速して十分に速度が落ちる、あるいは停止できます。

 

では、車間距離の時間はどうやって計ればいいのでしょうか?その方法は思いのほか簡単です、走行中に目印を見つけるだけでいいのです。路面の継ぎ目や標識など、道路上の目印を前走車が通り過ぎ、自車がそこに到達するまでの時間を計ればいいのです。ストップウォッチなどで正確に測る必要はありません。頭の中でカウントすれば十分です。時計の秒針で確認してみると、1秒は意外と長いのでゆっくりカウントする必要があります。

 

ただし、4秒以上あけると今度は後続のドライバーがイライラして車間を詰めてきたり、追い越しをかけようとしてこれまた交通トラブルの原因になりかねませんので2秒から3秒の間を保つことがベストです。

 

「妨害運転罪は、危険な運転行為をしたというだけでなく、相手の運転を妨害する目的で行ったことが対象となる目的犯による犯罪です。したがって偶然にあおり運転のような状態になったとしても、一瞬であれば妨害する目的とはなりません。1分以上執拗に危険なあおり行為を行わなければ立件されることはないでしょう」(前述・弁護士)

 

 

トラブル防止の観点を見つめ直そう

 

また、法律上の観点からみれば自分の方が正しいとしても、それが交通トラブルを起こす原因となってしまうことがあります。首都高速での走り方を例にして考えてみましょう。

 

首都高速の右側車線は追い越し車線ではありません(湾岸線など制限速度80km/hの区間は追い越し車線)が、それを知らないドライバーも多いのです。だからといって右側車線を悠然と走っているのは、無知なドライバーにも原因があるとはいえ交通トラブルの原因となりかねません。

 

急いでいるドライバーが右側車線を走って追い付いてきたら、速やかに左車線に進路変更して譲ってあげることです。これを「右車線は追い越し車線じゃない!」とばかりに居座るとトラブルの種となります。

 

観点は「どっちが悪い」ではなく「いさかいを起こさない」ことです。右側車線は追い越し車線であろうと走行車線であろうと、左側からの追い越しは道交法で禁止されていますので、後方からきたクルマが追い越していきたいのだろうと思った時には、左車線に進路変更をして進路を譲る必要があります。これは道交法の27条「追い付かれた車両の義務」として決められています。

 

そして残る問題は、そうした後方から追い付いてきたクルマに気付かないドライバー、運転操作に余裕がないドライバーに遭遇した場合です。あおり運転が社会問題化し始めた頃から「あおられる側にも原因がある」という論調をよく目にします。

 

自分勝手なルールや感覚で運転していたり、周囲の状況に気を配る余裕がないドライバーがいるのは確かなことですが、現実的にいってすべてのドライバーが運転が得意であったり、好きで上達しようと思ってるわけではないのです。自分と同じ感覚を相手が持っていると思うのは、勝手な思い込みや決めつけにすぎません。

 

高齢ドライバーの運転レベルの低下も問題視されていますが、自分以外のドライバーの運転に問題があってもそれを諌めたりするのは警察の役目であり、一般のドライバーにはそんな権限はないのです。

相手の勘違いでの検挙をどう防ぐのか

 

接触事故などに至らなくても妨害運転罪が成立する以上、自分は問題ないと思っている運転や行動でも他人から見れば危険な運転操作に見えてしまうこともあります。そして妨害運転罪として告発されてしまう可能性もあるのです。そのため、ドライブレコーダーで自車の動きを記録しておくのは有効な自衛手段です。

 

ちょっとした勘違い、行き違いがトラブルの原因となることは珍しいことではありません。相手の勘違いであることを証明することは、そうした交通トラブルを解決する一番の方法です。

 

ただし、ドライブレコーダーなどの証拠があるからと言って一方的に相手を追い詰めてはいけません。自分の勘違いだと分かったとしても、相手が上から目線で一方的な言い分では納得できるものも和解しにくくなります。相手にもプライドはありますし、やり込められるのは気分のいいものではありません。

 

そもそも、こうした交通トラブルを防ぐには、何か相手ドライバーに原因があっても相手にしないことです!そして万が一、言い争いになりそうになっても落ち着いて話をすることが大切です!

自分の行動や考えを再確認してみましょう

 

前走車のドライバーにこちらの意思を伝えようとするのは難しいことです。そもそも安全確保に一生懸命なドライバーが後方の状況を正確に把握してくれるとは思わないことです。

 

後続ドライバーは、どうして周囲の状況に気を配って走れないのかと前走車のドライバーにイライラしてしまうこともあるでしょう。しかし、自分の判断の仕方や常識が世間の常識と完全に一致しているかどうかも疑問なのです。できれば知り合いのドライバー同士で、色々な状況下での判断を話してみて、感覚のズレを確認してみるのもいいかもしれません。

 

妨害運転罪や危険運転致死傷罪、それに高齢者ドライバーの免許更新制度など、道路交通を安全にするための施策は徐々に充実してきています。残念なドライバーはだんだんと減少し、ドライバーの質は確実に向上していくでしょう。

自身は落ち着いて、周囲に迷惑をかけない運転を心がけていきましょう。

 

 

 

 

 

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