マフラー交換にはご注意 マフラーの車検基準・・

2022/04/08 ブログ

 

 

車検においてマフラーにはどのような検査項目があるのかご存知ですか?!


自分の好みに合わせてカスタマイズするのもクルマの楽しみ方のひとつです。よりクルマの魅力を引き出すためにマフラーを交換しておられる方や、交換を検討されている方もおられるのではないでしょうか。しかしマフラー交換をする上で気になるのが、カスタマイズすることによって車検に通るかどうかという点です。

 
今回のブログでは、車検におけるマフラーの検査基準について解説します。マフラーの交換を検討している人は車検前にしっかり確認しておきましょう。

 

 

 

 

 

クルマのマフラーとは?!

 

 

クルマのマフラーとは、車体の底の部分に設置されているパイプのようなパーツです。

 
エンジンに繋がっており、そこから排出される排気ガスを車外に出すという重要な役割を果たしています。排出される過程で有害な物質を減少させているのも特徴です。

 
また、本来であれば排気音とは非常に大きな音ですが、マフラーには消音材や音圧を下げるための装置があり、排気音を抑えるという役割も担っています。

 

 

----排出音や有害物質を抑える

マフラーの役割のひとつは、エンジン内の爆発音を抑えることです。エンジンが稼働すると高温高圧の排気ガスが発生するため、そのまま排出すると大音量が発生します。マフラーを通すことで排気ガスの温度と圧力が下がり、排気音の抑制ができる仕組みです。


また、マフラーは排気ガスに含まれている有害物質を化学反応させる構造となっており、無害化してから排出する役割も備えています。いずれもクルマを快適に運用するだけでなく、環境面を考えても欠かせない機能です。

 

----トルクや出力を安定させる

エンジンの機能を調整するのもマフラーの役割です。マフラーを装着することで、加速性能に関わるトルクや速度に関係する出力に影響し、クルマの乗り心地を安定させます。


また、より高い排気効率を求めてマフラーを交換する方もおられますが、排気効率が向上すれば必ずクルマにとって良い結果になるとは限りません。素材や形状を考慮して、適切なものを選ぶことがポイントです。

 

 

 

 

 

マフラー交換のメリット・デメリット

 

 

マフラーの交換には、さまざまなメリットとデメリットがあります。何らかの目的でマフラーを交換しても、デメリットが把握できていなければ後々トラブルになる可能性もあるため、どちらもきちんと把握しておきましょう。

 

 

----メリット
 
マフラーの交換を行うと、次のようなメリットがあります。

 

・排気効率の向上
純正品のマフラーよりも排気効率の良いものであれば、エンジンのパワーアップ、燃費の向上が期待できます。

 

・軽量化
純正品のマフラーからステンレス製のマフラーに交換すると重量が軽くなります。車体の軽量化は操作性や燃費向上にも繋がるためメリットが大きいです。

 

・ドレスアップ
マフラーを交換すると車体の見た目を変化させることができます。パイプを2本、4本と増やしたり、太さや形状を変えたりすることで好みの見た目にするドレスアップが人気です。

 

・排気音を変える
マフラーによって排気音が異なるため、マフラー交換をすることで排気音の音量や音色を変えることができます。

 

見た目や音の変化でユーザー好みの車にすることができるという点はもちろん、排気効率や軽量化などによる性能の向上にも期待ができます。

 

----デメリット

マフラー交換にはメリットだけでなく、次のようなデメリットがあります。

 

・騒音問題
マフラー交換によって排気音の音量が上がりすぎると、住宅街での走行や夜間の走行時に他者への迷惑となる可能性が否定できません。


・車検に通らない可能性
上記の騒音問題を含め、車検での検査基準から外れてしまうと車検に合格することができなくなります。


・燃費の悪化
排気効率の良いマフラーだと燃費が良くなることが多いですが、車種によっては排気効率が良すぎることでかえって燃費が悪くなることがあります。

 
・傷が付きやすくなる
ドレスアップのために、純正品よりも太いマフラーに交換する人も多いですが、太すぎるマフラーは段差に擦りやすくなります。
 

 

マフラー交換を行う場合は、こういったデメリットを把握し、後にトラブルとならないように注意しましょう。

 

 

 

 

 

車検に通るマフラーの条件

 

 

マフラー交換はメジャーなカスタマイズですが、自由にカスタムしてよいわけではありません。車検に通るには既定の保安基準を満たしている必要があります。


マフラーの保安基準は厳しく設定されているため、事前にチェックしてください。こちらでは、車検に通るマフラーの基準をご紹介します。

 

 

----適切な位置と最低地上高の確保

車検ではマフラーの取り付け位置をチェックします。1991年以降に生産されたクルマの場合、マフラーの保安基準は最低地上高9cm以上で、フロアラインから10mm以上飛び出していない状態でなければなりません。


最低地上高とは地面から最も低い箇所までの垂直距離です。クルマのボディ底面が9cm以上でも、マフラーの位置が低く検査に通らないこともあるためご注意ください。


また、クルマに鋭い突起物を装着することは禁止されています。安全と判断できないマフラーは装着してはいけません。

 

----触媒の装着

触媒とはエンジンが排出する有害物質を浄化するために組み込まれている部品です。触媒がなければ有害物質をそのまま大気中に放出してしまい、人体や環境に悪影響を与えます。


車検では炭化水素と一酸化炭素の測定が行われるため、触媒の装着は必須です。純正部品のマフラーを使用していれば基本的に問題ありませんが、社外部品を取り付けていると基準をクリアできず車検に受からないことがあります。

 

----排気音(近接排気騒音)が基準値以下

車検では近接排気騒音が確認され、エンジン稼働時にマフラーから出る音量が一定値以下でなくてはなりません。近接排気騒音の基準値は車の生産年によって決まっており、2010年3月31日までに生産されたクルマとそれ以降のクルマでは基準が異なります。


2010年3月31日までの生産車(フロントエンジン)の基準値は、普通自動車が96デシベル以下、軽自動車は97デシベル以下です。2010年3月31日以降に生産されたクルマ(フロントエンジン)に関しては、以下の基準が設けられています。


・騒音を制御する消音器が付いていること
・近接排気騒音96デシベル以下であること
・加速騒音が82デシベル以下もしくはECE規則又はEU指令に適合していること

 

----車検対応品・保安基準適合品・JASMA認定品

クルマに純正部品として装着されているマフラーをそのまま使用していれば問題ないことがほとんどですが、社外部品に付け替える場合、車検に通る規格かどうかを判断する必要があります。


日本自動車スポーツマフラー協会が認定しているJASMA認定品や車検対応品、保安基準適合品のマフラーであれば、社外部品でも問題ありません。厳しい審査を受けて認定を受けているため、迷ったときはこれらの製品を選ぶのがおすすめです。

 

----マフラーが劣化していないか

劣化しているマフラーは純正部品や認定品でも車検に通らない可能性があります。経年劣化で穴があいていたり変形していたりすると、適合基準を満たす品質を維持できない恐れがあるためです。


長年同じマフラーを装着し続けている車や、塩害の多い地域の車などを車検に出すときは、マフラーの劣化や傷み具合をチェックし、問題がないか確認してください。

 

----車検時のマフラーの検査基準は改正されている

マフラーの検査基準はたびたび改正されており、年式によって基準が異なることに注意が必要です。マフラーの基準は年々厳しくなる傾向にあり、使用できるマフラーの構造や性能は幅が狭くなっています。


例えば、2008年12月の道路運送車両の保安基準の騒音防止装置の改正では、以下の内容が加わりました。

 

・使用過程車および並行輸入車等のマフラーに対する加速・騒音防止性能の義務付け
・騒音低減機構を容易に除去できる構造の禁止

 

これにより、加速走行騒音を有効に防止すると証明できないマフラーや簡単に着脱ができる状態のインナーサイレンサーによる消音対策は不適合になりました。インナーサイレンサーを装着して車検に通すには、溶接したりリベットで固定したりするなどの対処をしなければなりません。


また、2010年4月1日以降に生産されたクルマにはインナーサイレンサーの装着が禁止されています。

 

 

 

 

 

基準以外の注意点

 

 

純正マフラーや保安基準に適合しているマフラーでも、車検に通らないケースもあります。2010年3月31日までの生産車は、社外製品のマフラーを使用する際に証明書がなくても問題ありませんでした。しかし、それ以降に生産されたクルマは規制に適合した品であることを証明書で確認しなければなりません。


また、純正マフラーを使用していても、メーカーを示す純正刻印が消えていると不合格になる場合があります。刻印が確認できないと純正であると認められず、「証明書がないメーカー不明のマフラー」として扱われるためです。

 

 

 

 

 

マフラーを交換していなくても注意が必要です

 

 

マフラーを交換していない場合でも、車検前に確認しておきたいことがあります。「純正マフラーのままだから大丈夫だろう」と思っている人がいるかもしれませんが、純正マフラーでも保安基準に適合しない場合があるのです。ここでは、マフラーの交換を行っていなくても確認・対処をすべき状態を解説します。

 

 

----穴ができている

マフラーは、サビなどによる腐食や障害物に擦るなどの外的要因によって穴が開いてしまうことがあります。マフラーに穴が開くと、排気音が大きくなったり、排気漏れが起きたりすることが少なくありません。

 
先ほど述べた通り、マフラーの排気音量の保安基準も定められているため、マフラーの穴による騒音が原因で車検に通らない可能性もあるのです。

 
マフラーに穴が開いてしまった場合、あまり大きくないものであればアルミテープやパテで補修を行いましょう。自分で補修するのが難しい人や、穴が大きかったり損傷の程度が大きかったりするときには、業者に持ち込んで修理や交換を依頼してください。

 

----音がおかしい

マフラーからカラカラと異音がするときには、次のいずれかの状態が考えられるため注意が必要です。

 

・サイレンサー内部のパイプが外れている
・排気管内部に異物がある
・遮熱板の振動
 


いずれにしても、自分でトラブルの原因を突き止めて対処をするのは難しいので、ディーラーや整備工場などに持ち込んで見てもらうようにしてください。修理代の見積もりを見て、あまりも高くなるようであればマフラーそのものを交換することも検討しましょう。

 

----白煙が出る

走行中にマフラーから白い煙が出ているクルマを見かけたことがある人は多いでしょう。街で目にすることも多い光景ですが、中には注意が必要なケースもあります。

 
まず、走行開始直後に発生し、少し走行したら消える白煙は特に気にする必要はありません。これは、寒い日に車を走らせたときに起こる現象で、白煙の正体はただの水蒸気です。

 
これに対し、時間が経ってもなかなか消えない煙や、異臭を伴う煙には注意が必要になります。このケースでは、エンジンオイルによる燃焼室内のトラブルであることが多く、然るべき対処を行わなければなりません。

 

オイルを適切に交換するなどして一時的に症状を解消することができる場合もありますが、重大なエンジントラブルに繋がることもあるので、一度整備工場やディーラーなどで相談することをおすすめします。

 

 

 

 

 

マフラーが原因で車検に通らない場合

 

 

マフラーは取り付け位置や腐食具合、排気音を車検時に厳しくチェックされるため、不合格の原因になりやすい部品です。そのようなときに備えて、車検を通すための対処法を確認してください。こちらでは、主な対処法として「変更を申請する」「マフラーを買い替える」の2つをご紹介します。

 

 

----変更を申請する

マフラーがフロアラインから飛び出していることを指摘された場合、構造変更申請をすることで現状を維持できるケースがあります。構造変更申請とはクルマのサイズや形状、用途、最大積載量、乗車定員、原動機の型式、燃料の種類などの項目を変更する手続きです。


構造変更申請は管轄の運輸支局か自動車検査登録事務所で行います。申請する際は、車検証や交換したマフラーの車検対応証明書といった書類をそろえて、構造変更届と一緒に提出してください。書類検査のみで済む場合とクルマを持ち込んで検査する場合があり、適合していると認められれば申請は完了です。

 

----マフラーを買い替える

マフラーが原因で車検に通らない場合には、基準を満たしたものを購入して交換するのが最もシンプルな方法です。基準に適合している製品を選べば、問題なく車検に通ります。


ただし、マフラーの購入費用に加えて交換の工賃もかかるため、金銭的な負担が大きいことに注意が必要です。買い替えにかかる費用については、お店に見積りを依頼してご検討ください。

 

 

 

 

 

最後に

 

 

今回のブログでは、車検におけるマフラーの検査基準について解説しました。


クルマのマフラーには、エンジンの排出音の抑制やトルク・出力を調整する役割があります。マフラーは車や環境に影響を及ぼす部品であるため、車検時に厳しくチェックされ、不合格の原因になりやすい部品です。


保安基準から外れているマフラーに交換すると車検に通らないため、事前にきちんと確認および整備をしておきましょう。

 

 

 

 

 

 

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