マフラーを錆から守る 錆対策をご紹介
エンジンから出る排気ガスを浄化してくれるマフラーは、クルマのパーツの機能面においても欠かすことのできない重要部品です。
また、美しく光り輝くマフラーは見た目に関わる部品でもあるので、ドレスアップパーツとしても重宝されます。
ですが、クルマのマフラーは走っている時に水が飛んできたり、融雪剤の影響を受けたりとだんだんと錆びてきます。
クルマのマフラーのメンテナンスを怠り、気が付かないうちに錆びついていた・・という経験はありませんか?!
排気音を抑える役割を担っているマフラー、その錆を放置してしまうと様々な不具合が生じてきます。
今回のブログでは、クルマのマフラーの錆対策をご紹介していきます。
錆とは?!
錆といえば、釘の錆から、鉄塀の錆、自転車やバイクなど身近なところにたくさんあります。よく見かけるものですが、錆について私たちはどのぐらい知っているでしょうか?錆を防ぐにはまず錆について知ることです。ここでは簡単に錆とはどういうものなのかを説明していきます。
----錆はどうしてできる?!
金属には、錆びる金属と錆ない金属があります。錆びない金属には、金・銀・白金などの貴金属があります。なぜ錆びないかというと、空気中の酸素と化合しないからです。金メッキや銀メッキをすると、錆びやすい金属も錆びにくくなります。ステンレス鋼は鉄とクロム・ニッケルの合金ですが、こちらも錆びにくいです。
金属が空気中の酸素や水分と化合すると酸化します。その金属の酸化物の膜ができ、これを錆と言います。鉄を熱すると黒錆が出ます。これは鉄が錆びるのを防ぐことができますので、錆止めになります。
鉄を雨ざらしにしておくと赤錆が出ます。こちらは水や酸素が鉄に触れると酸化が進んでどんどんと錆が進行します。
----錆を防ぐには?!
錆は、酸素や水分に反応して、金属の表面が変化し、膜ができることによって生じます。金属の表面が錆を起こす原因となる空気や水、酸などに触れなければ、錆は生じません。
そのためには、金属の表面に他の物質で皮膜を作り、空気や水分に触れないようにすればいいです。メッキやワックスを塗ったり、塗装をするなどのコーティングをすることで錆を防ぎます。金属の表面に黒錆を発生させることでも、錆を防ぐこともできます。
一番大事なのは、金属を湿気から遠ざけることです。
マフラーはなぜ錆びる?!
クルマを構成する部品の約70%以上は、鉄鋼材料から作られているといわれます。
もちろん他の部品も錆が発生するリスクがありますが、大抵の部品は塗料やコーティングで覆われており、外気環境に露出していない部品が多いです。
一方、マフラーは車外に剥き出しの部品なので、走行中は常に空気中の酸素と触れる状態です。雨などの水分にも触れるため、他の部品と比べて錆びやすい環境といえます。
また、マフラーはエンジンからの排気ガスの影響を受け、高温になりやすい部品でもあります。さらに金属は、400℃を超える環境では「高温腐食」が起こりやすくなるのです。高温の環境下におかれた金属は、空気中の酸素と結びついて自然に酸化が始まります。
----マフラーが錆びやすい環境
金属と空気が触れ合う環境であれば、それは錆が発生する環境といえます。また、錆が発生しやすい環境は「温度」と「地域」も大きく関係します。
まず、金属は気温が低いときよりも、高いときのほうが、錆の進行が早くなります。そのため、気温が低い「冬」の季節よりも気温が上昇する「夏」、「寒い地域」よりも「暖かい地域」のほうが、錆びやすいと考えられます。
ただし、寒い地域だから安心とは言い切れません。なぜなら寒冷地帯、特に積雪が多い地域で道路に撒かれる凍結防止剤がクルマの錆に大きな影響を及ぼすからです。
凍結防止剤の主な成分は、以下の通りです。
・塩化カルシウム
・塩化マグネシウム
・塩化ナトリウム
これらは金属に付着すると、錆の進行を早める性質があります。そのため、凍結防止剤処理をされた道路を走ると、マフラーが錆びやすくなってしまうのです。
また、海岸沿いに駐車場がある環境も注意が必要です。海風の塩分が同様の成分を含んでおり、錆の進行を早めるため、マフラーにとっては非常に過酷な環境といえます。
マフラーに発生する錆の種類
鋼材で作られているマフラーに発生する錆は、「赤錆」と「黒錆」の2種類に大きく分けられます。
一見すると、どちらもほとんど変わらないようにも思うかもしれませんが、実は大きな違いがあるのです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
----赤錆
赤錆とは、その名の通り錆全体に赤みがかかっており、鉄を腐食していきます。赤錆の腐食を放置すると、あっという間にボロボロに朽ちてしまうので、非常に厄介な錆です。
また、自然に発生する錆でもあるため、マフラーだけでなく足回りや塗装が剥がれたボディなどで見かけることも少なくありません。
----黒錆
一方の黒錆は、自然に発生する赤錆とは対照的に、高温にならなければ発生することはありません。黒錆は鉄の表面にできる酸化膜なので、表面をコーティングする効果があります。
黒錆によって赤錆の発生を抑えられるため、意図的に良性の黒錆を発生させることもあります。
マフラーの錆を放置すると・・
クルマのマフラーの錆付きをそのままにしておくと、さまざまなデメリットが生じます。例えば、マフラーの機能が失われて排気音が大きくなり、騒音トラブルに発展することがあるでしょう。最悪の場合、マフラーに穴が開いて排気漏れが生じ、健康被害を受ける可能性もあります。
穴の開いたマフラーでは車検にも通らず、違法改造として罰則が与えられることさえあるのです。そのため、クルマのマフラーの錆はできるだけ早く対処する必要があります。
錆からマフラーを守るには
ここでは、マフラーに錆が発生するのを防ぐための方法をお伝えします。錆が発生したら錆を取るということも可能ですが、それよりも錆を防止するお手入れをしておく方が、結果的には一番手間がかからずに愛車のコンディションを保つことができます。
----日頃のメンテナンスが重要
大事なのは洗車です。汚れや泥、水などが残っていると、塗装に傷がつき、腐食が始まる原因となります。面倒くさがらず、こまめに各部を磨き、汚れや傷の点検をしましょう。水滴もきれいに吹き上げましょう。
----マフラーのコーティング
洗車をした後には、防サビ剤やワックスを塗布して、マフラーの酸化を防止します。ワックス、防錆スプレー、シリコンスプレーなどいろいろとありますが、それらはだいたい1ヵ月ぐらいもつものと思いましょう。
錆は金属が空気や水に触れることで起こる酸化現象ですから、金属の表面が直接空気に触れなければ、錆が発生することはありません。金属の表面がきちんとコーティングできていれば、錆の発生を防止することができます。
マフラーにすでに施されているメッキなどの表面処理に防錆効果があったり、ステンレスのマフラーであれば、ステンレスがそもそも錆にくい金属となります。ご自分の使用されているマフラーの素材は何か?、どのようなコンディションか、チェックしておきましょう。
マフラーは常に高温にさらされますし、メッキの品質が低いものだったり、湿気の多いところにずっと置いておかれると、メッキがあってもステンレスでもサビが発生します。
錆が発生したら、まずサビ取りをしないといけません。そして再びサビが発生しないようにするには、金属が直接空気に触れないようにする必要があります。錆をきれいにとった後、再塗装か再メッキをするといいですが、それなりの手間と費用がかかります。
それを考慮したうえで、ワックスや防錆スプレー、シリコンスプレーといった市販のケミカル剤を用いて、長持ちはしないとはいえ、簡易的な皮膜を作るか、手間と費用をかけても再塗装するか、考えましょう。
錆びたマフラーへの対策
日頃のメインテナンスを怠ってしまった結果、マフラーが錆付いてしまい、もう交換するしかないと思っても、錆取りをして塗装すればまだまだ生き返るケースもあります。
その手順を簡単に言えば、
1.マフラーを外す
2.ワイヤーブラシでこすって錆を落とす
3.サンドペーパーでこする(#300ぐらい)
4.サビ取り剤などで残りの錆を落とす。その後水洗いをして脱脂する。
5.耐熱塗料を塗る(複数回)。必要に応じてマスキングを。
6.乾燥後、焼き付けをする。
となります。
----錆をしっかり取るには
ここで注意すべきは錆をしっかり取るということです。錆びている金属に塗装をしても錆がなくなるわけではありません。またすぐに錆びてきて、そのうち塗装が剥げ落ちてしまいます。
ワイヤーブラシでこするのが大変であれば、ドリルにカップワイヤーをつけて磨いたり、グラインダーを使って落とす方法もあります。この方が格段に早いですし、手作業でするより錆もかなりきれいに取れます。錆の粉が飛ぶので、防塵マスクやゴーグルなどを使用するようにしましょう。
またサビ取り剤の代わりにサンポールを使う人がいます。サンポールは錆が取れますが、気をつけないともっと錆びることになってしまいます。サンポールのような酸性液でサビを落としたら、今度はアルカリ溶液で中和をします。使用方法に気をつけましょう。
錆は残っているとそこからまた繁殖するカビのようなものですから、塗装をする前にしっかりと落としておきましょう。
錆をしっかり落とした後で、錆取り溶剤を用いるといいです。塗装前に一面に塗って放置し、錆を変質させます。そして溶剤をきれいに拭き取り、洗浄します。そうすることで錆の発生を食い止めることができます。
----コーティングのポイント
塗料は一度に厚塗りをするのではなく、薄く伸ばして何回か重ね塗りをします。溶接部位は錆びやすいので、しっかりと塗っておきましょう。
耐熱塗料は常温乾燥したままだと半硬化状態になります。焼き付けをすることで完全硬化となります。塗料を購入する際に、何度で何分必要か、アイドリングでも可能か?など見ておきましょう。
塗装しても、塗装が薄いとそこにまた錆が発生します。厚塗りすると塗装がひび割れして、剥がれてしまいます。そのまま放置しておくと錆が進んで穴が空いてしまいます。
断熱コーティング剤のセラミックコートという断熱塗料がありますが、コーティングするとマフラーの表面温度が下がりますが、1400度まで耐え得る高い定着性があります。そのため防錆効果も高く、表面が飛び石などからも保護されるそうです。金額は通常の耐熱塗料と比べると高くなりますが、耐久性は全然違うようです。
残念ながら現時点では、それ以上に、マフラーに塗って長持ちさせる耐熱塗料はありません。高温になるところでは、耐熱塗料を用いても、熱にさらされると変色し、劣化が始まります。マフラーはエンジンの使用で温度差が激しいので、表面にコーティングがされていても劣化は免れません。だんだんとメッキが剥がれ、錆が出てきます。
錆防止の保護剤を塗布した後は、こまめに清掃、洗浄、空ふきをして乾かします。そして必要に応じて補修塗装を繰り返すようにしましょう。
もうそろそろ穴があきそうなマフラーであれば、錆を落として塗装する手間を取ることを考えると、新しいマフラーを購入する方がいいと思う人もいるでしょう。そこは人それぞれですので、あなたにあった方法で対応してください。
ステンレスやチタン製マフラーの場合
スポーツカーや高級車で使用されているステンレスのマフラーは、鉄にクロムやニッケルなどを加えた合金で作られているため、スチールよりも錆びにくいといえます。光沢があり美しいのが特徴的ですが、研磨剤やたわし等を使用すると表面にキズができて見た目に影響を与えてしまうでしょう。
ステンレスマフラーの錆落としには、家庭用の中性洗剤を希釈したものを用いると良いです。それでも落とせない錆は、ステンレスマフラー専用の研磨剤を使い、柔らかい布やスポンジなどで擦って落とします。
錆が落ちたら、洗剤や研磨剤が残らないようしっかりと水で洗い流してください。
チタンマフラーは軽量で強度が高く、耐錆性能にも優れているため、ほかの素材よりも高価です。
ステンレスと同様、中性洗剤を薄めて使用します。研磨剤入りの錆取り剤を使用すると、チタン特有の焼き色が損なわれてしまうため注意が必要です。
最後に
やはりマフラーが錆びつかないようにするのが一番大事なことです。手間がかかっているようですが、錆を取って塗装することを考えると、日頃のメインテナンスが一番手間がかからない方法だといえます。
そのためには日頃からの清掃と洗車であり、こまめに部分の汚れや水滴を取り除くことが必要です。それをしているだけで錆びの発生を遅らせることができますから、面倒くさがらず、日々のケアをするようにしましょう。
発生した錆は完全に落とさない限りは、そこからまた発生します。錆びつけばつくほど、その手入れに時間と労力がかかります。最後にはマフラーに穴が空いて交換しなければならなくなります。そうならないように、錆を見つけたら早めに対処しましょう。
マフラーは消耗品だからメインテナンスをしなくても使えなくなったら交換、というのでもいいですが、せっかくの愛車ですから、日頃から気を配っておくとまた愛着も湧いてくるのではないでしょうか?
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