横滑り防止装置 その機能と役割とは?!
クルマには、安全に走行するために運転をサポートするさまざまなシステムが装備されています。
横滑り防止装置も、安定した走行を実現するために備えられているシステムの1つです。
横滑り防止装置とは、どのような装置なのでしょうか。
今回のブログでは、横滑り防止装置の役割やオフボタンの使い方などについてご紹介していきます。
横滑り防止装置とは?!
横滑り防止装置(ESC)は、カーブを曲がるときにクルマが外側に膨らむアンダーステア、カーブを曲がるときに内側に巻き込むオーバーステアなどを抑える機能です。
クルマがスリップするなど危険な挙動を各種のセンサーが検知すると、コンピューターがセンサーからの情報を即座に計算し、自動的にエンジンの出力を抑制します。
また空転するタイヤにブレーキをかけ、車体の傾きを抑えて安定した姿勢を維持し、もう一輪の駆動力を維持するしくみとなっています。
----メーカーによって呼称が違う
横滑り防止装置はメーカーによって呼び名が異なっており、さまざまな呼称があります。
それぞれの呼称は、以下の表の通りです。
メーカー | 横滑り防止装置の呼び名 |
トヨタ | VSC(ビークル・スタビリティ・コントロール) |
日産・スバル | VDC(ビークル・ダイナミクス・コントロール) |
ホンダ | VSA(ビークル・スタビリティ・アシスト) |
マツダ | DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール) |
三菱 | ASC(アクティブ・スタビリティ・コントロール) |
横滑り防止装置は、各社ともアルファベット3文字で表しているものの、自動車メーカーによって呼び名が違うためユーザーにとっては、非常にわかりにくいものとなっています。
そのため、自動車部品を作るメーカーなどではESC普及委員会という組織を結成し、横滑り防止装置の呼称を「ESC(Electronic Stability Control)」に統一しようとする動きが出ています。
横滑り防止装置の役割とは?!
日本においては、乗用車への装着が義務化されていて、今では当たり前となった装備ですが、その役割を詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか?!
横滑り防止装置の役割について詳しく見ていきましょう。
----単独事故の確率を劇的に軽減
オーバースピードでコーナーに進入した場合の効果は望めませんが、とくに滑りやすい道でのアクセルの踏み過ぎや下り坂でブレーキを掛け過ぎてしまい、クルマの挙動が不安定になった際などに、横滑り防止装置はクルマを安定させてくれる絶大な効果を発揮します。
実際、横滑り防止装置が付いていると単独事故が約44%減少するというデータを独立行政法人自動車事故対策機構は発表しています。また横滑り防止装置は、こちらも最近では当たり前の装備となっている自動ブレーキを構成する重要なハードウェアの1つでもあるのです。
----速くアクティブに走るためにも役立つ
初期の横滑り防止装置は介入のタイミングが非常に早く、作動後はしばらくアクセル操作に対するレスポンスが一気に鈍くなり、ドライバーに介入したことを強く警告するなど、とにかく安全第一という性格のものでした。
しかしこういったハイテク装備は、ABSもそうだが、「きめ細かい攻めた制御をする」というものであれば、別のメリットが見えてくるのです。横滑り防止装置も、トラクションコントロールがタイヤの性能の100%近いところでトラクションを制御する、ブレーキ制御もコーナーの内輪にだけ微妙にブレーキを掛け旋回性能を高めるといった、速く走るための武器にもなります。
また横滑り防止装置があるとその発展で、とくにSUVなどでは「悪路で片輪が浮いてしまった」とか、「片側が凍結路、片側が舗装路」といったシーンで、横滑り防止装置を利用したLSD付きに近い効果を持つ走行モードを設けることもできるのです。
なぜオフスイッチがあるのか
横滑り防止装置には、オフボタンがついています。
クルマが蛇行運転をしているようなマークにOFFと書かれたボタンが、横滑り防止機能をオフにするボタンです。
クルマがぬかるんだ道路や雪道などにはまってしまった場合、タイヤが空回りしてしまいクルマが動けなくなってしまうことがあります。
このときに横滑り防止装置がオンになっていると、タイヤの空回りを抑制する機能が働き、アクセルを踏み込んでもエンジンの回転数が上がらず、脱出が困難になってしまいます。
このようなエンジン出力が最大限に必要となる状況では、横滑り防止装置をオフにする必要があります。
装備の義務化と車検について
横滑り防止装置は、新型生産車は2012年10月から、継続生産車は2014年10月から装備することが義務化されています。
また軽自動車については、新型生産車は2014年10月から、継続生産車は2018年2月から、横滑り防止装置の装備が義務化されています。
また現在は、横滑り防止装置などの安全装備は車検における検査項目にはなっていません。
しかし2024年からは、2021年10月以降に生産される新型生産車を対象に、横滑り防止装置などの安全装備についても車検における検査項目の対象とすることが予定されています。
最後に
横滑り防止装置は、カーブを曲がる際に外側に膨らんでしまうことや内側に切れ込んでしまうことを抑制するためのシステムです。
現在は、安全のためクルマに装備することが義務付けられている装置です。
横滑り防止装置はメリットが多い装備だけに、中古車を買う際にもできれば装備されているクルマを選びたいところです。
ですが、横滑り防止装置が付いているからといってタイヤの限界(=コーナリングスピードの限界など)が上がるわけではありません、あくまでも「イザという時に助けてくれるかもしれない」というくらいの認識で横滑り防止装置を活用してください。
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