4WDタイヤの特徴とは?! 消耗が早いの?!

2022/06/28 ブログ

 

 

一口に4WDタイヤと言っても、SUVなどの四輪駆動車が高い人気を得ている最近では、従来のオフロード走行重視のタイヤから高速走行の安定性を重視したタイヤまでさまざまなタイプのタイヤが販売されています。


そのため4WDタイヤを選ぶ際には用途に応じた十分な検討が必要です。


今回のブログでは、4WDタイヤの特徴や溝の消耗についてご紹介していきます。

 

 

 

 

 

4WDとは?!

 


ほとんどの普通乗用車にはFF車と呼ばれる駆動方式が採用されています。FFとは、クルマの前方にエンジンがあり前輪のタイヤで駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ(Front Engine / Front Drive)を意味しています。


FF車の反対としてよく挙げられるFR車はクルマの前方にエンジンがあり、後輪のタイヤで駆動する、フロントエンジン・リアドライブ(Front Engine / Rear Drive)を意味しています。


一般に、クルマのタイヤは前輪と後輪のどちらかがエンジンの駆動力を路面へ伝えるのですが、4WDの場合はクルマを支えるタイヤ4本全てにエンジンのCを路面へ伝えます。4WDが特に強みを発揮するのは、デコボコな路面や滑りやすい路面を走る時です。


いずれかのタイヤが空転しても、他のタイヤがしっかりと路面を掴んでいるため、グリップ力が損なわれにくくなります。


一方、4つ全てのタイヤに駆動力が伝えられるということは、それだけエネルギーのロスが生まれやすくなり、燃費は少し悪くなります。同じ車種で2WDと4WDを比べてみると分かりやすいでしょう。


このため、常に4WDで走行する「フルタイム4WD」ではなく、必要な時にスイッチひとつで4WDへ切り替える「パートタイム4WD」が設けられている車種もあります。

 

 

 

 

 

4WDタイヤのそれぞれの性能は?!

 


最近、SUVを中心に使用される4WDタイヤには以下のような種類があります。

 

 

----オールテレーンタイヤ

オンロードとオフロードの性能バランスを取り、どんな路面でも走れることが特徴です。
舗装路での使用がメインだけれども、ちょっとしたダートや泥、雪道も走りたいという人向けのタイヤです。

 

----マッドテレーンタイヤ

泥や岩、砂の路面で優れたトラクション性能とグリップ性能を発揮し、タイヤも頑丈で、オフロードでもパンクがしにくいように作られています。圧雪路や新雪路であれば、こなしてくれるという特徴もあります。ひと昔前はオンロードが苦手…ということもあったようですが、昨今では性能が上がって舗装路でも快適に乗ることができます。

 

----ハイウェイテレーンタイヤ

舗装路の高速性能を重視したタイヤです。
通称HTタイヤは舗装路でのグリップ性能やウェット性能に優れ、乗り心地の良さや静粛性、燃費という性能面で一番優れています。高い速度で走っても、タイヤ性能の低下が少ないのも、このタイプです。また4WDにシフトしていれば、ちょっとしたダートくらいは走れます。

 

 

 

 

 

4WDタイヤはタイヤの摩耗が激しい?!

 


4WDタイヤの溝の消耗が他のタイヤと比べて一概に激しいということはありません。しかしながら、ぬかるみや砂地を走るように特化したタイヤであれば、トレッド面のコンパウンドが柔らかな傾向があり、一般的なタイヤのように乾いた路面を中心に走行していると若干消耗が早いケースがあるでしょう。


しかし、山道などのオフロードで、急発進、急加速、急停車、高速のコーナリングを繰り返すような運転をしている場合は別です。当然、普通の運転をしているよりも、タイヤの溝の消耗はかなり早く進んでしまうことになります。

 

 

----4WDタイヤの摩耗の特徴とは

タイヤの溝の消耗は通常、駆動輪の違いによって異なると言われています。FF(前輪駆動)車の場合は、前輪の摩耗が後輪よりもかなり早く進んでしまいます。FR(後輪駆動)車の場合は、後輪の方がタイヤの消耗は顕著です。


急発進、急加速、急ブレーキといった操作をあまりしなければ、操舵輪が前輪であるため、前輪の方が多少早く減ることが多くなります。


そして、4WD(四輪駆動)車の場合は、基本的に四輪に同じように駆動負担がかかるのでタイヤの消耗には偏りは出にくい傾向があります。しかし、使い方によっては前輪が操舵輪であることから前輪が多少早く消耗することがあります。

 

 

 

 

 

4WDタイヤの注意点

 


4WDはFF車とは駆動方式が異なるため、タイヤの取り扱いについても少し気をつける必要があります。例えば、FF車は一般に前輪のタイヤが後輪のタイヤに比べて3倍もすり減りやすい、と言われています。


前輪が駆動力を伝え、またカーブを曲がる際にも前輪が角度を変えるため、FF車の前輪はとてもすり減りやすい構造になっています。タイヤの摩耗具合を均一化するために実施されるのが「タイヤローテーション」と呼ばれるメンテナンスです。最も簡単なローテーションは、走行距離5,000kmごとに前輪と後輪のタイヤを入れ替える、というものです。


フルタイム方式の4WDはタイヤ全てに駆動力が伝えられるため、その点においては前輪も後輪もすり減り具合はほとんど変わりません。フルタイム方式の4WDにおいてタイヤのすり減り方が違うのは、ハンドルさばきに由来するものです。


フルタイム方式の4WDであっても方向転換の役割を担うのは前輪ですから、スポーティな走りによって急ハンドルを切る機会が多い場合は、前輪がすり減りやすくなります。


パートタイム方式の4WDは、4WDではないモードにおいて、前輪と後輪どちらのタイヤに駆動力が伝わるかで変わってきます。主に前輪駆動で、必要時に4WDに切り替える場合はFF車とほとんど変わらず、前輪のタイヤがすり減りやすくなります。


主に後輪駆動で、必要時に4WDへ切り替える場合はFR車と同じく、後輪がすり減りやすくなります。ただし後輪駆動の場合は事情がやや複雑で、駐車時の切り返しなどが多い場合は前輪の方が早く摩耗してしまう場合もあります。


以上のように、4WDは一般的なFF車とはタイヤのすり減り方が違うのですが、メインとなる駆動方式によってもそれぞれすり減り方が異なります。知識を持っておくのはもちろんのこと、せっかくの4WDなのですから、日常的なタイヤ点検も普通のクルマ以上に入念に実施したいものです。

 

 

 

 

 

4WDタイヤが摩耗した場合の注意点

 


4WDタイヤが消耗した場合、当然タイヤ交換をすることになりますが、その際は以下のような点に注意する必要があります。

 

・前輪/後輪それぞれに自動車メーカーが指定したサイズのタイヤを使用する必要があります。
・タイヤのメーカーや銘柄、トレッドパターン(接地面の溝模様)を四輪とも同一にする必要があります。
・摩耗の度合いが違うタイヤを混ぜて使用しないようにします。4WDタイヤもローテーションをした方がタイヤを長持ちさせることができます。
・タイヤの空気圧を適正値に保つ必要があります。

 

中でも常時4輪に駆動を配分するフルタイム4WD車の場合に注意しなければならないのは、指定されたサイズの前後同一スペックのタイヤにすることです。指定サイズ・前後同一スペックのタイヤを装着しないと、センター及び前後のデフに負担がかかる可能性があるので十分な配慮が必要です。


タイヤのメンテナンスは、どのようなクルマに乗っていても重要です。4WD(四輪駆動)車で走行する際には、走破性が特徴のクルマであるが故に、過酷な悪路を走ることもあるでしょう。特にオフロード走行をした場合は、タイヤのトレッド面、ショルダー部分に傷や損傷がないかチェックをするなど、日ごろからこまめな点検を忘れないようにしてください。

 

 

 

 

 

最後に

 


近年では、一部車種専用の4WDタイヤやトラクション性能や走行性能、耐久性を追求したスポーツ4WD用のタイヤなどが製品化されています。


本格的なオフロード走行を可能にするクロスカントリータイプから、降雪地方や天気が変わりやすい山間部で需要の高い軽自動車など、実用性と走破性の高い4WDタイプの車種は安定した需要があります。


それに併せ、オフロード専用からオン・オフロードに対応したタイヤなど、幅広いラインナップのタイヤが市販されています。ぜひ、その中から自分のクルマと用途に合った最適な4WDタイヤを選びましょう。4WDタイヤへ交換する場合は、専門店に相談し、安全に考慮しながら作業を行うようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

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