ラジエーターの役割とは?! いつ交換したらいい?!

2022/06/30 ブログ

 

 

ラジエーターはクルマの重要なパーツの一つで、安全にドライブするには必要不可欠な存在だということをご存知でしょうか?!


ラジエーターのおもな働きはエンジンの冷却。エンジンは運転時に高熱を発するので、そのままだとどんどん熱を帯びていきます。オーバーヒートが起こるとクルマは動かなくなるため、もし運転中に発生すれば命を危険にさらす大きな事故につながりかねません。


ラジエーターのメンテナンスや点検を怠れば、重大な事故・トラブルにつながる可能性が考えられます。


とはいえ「機能や働き知らない」「メンテナンス・点検の方法がわからない」方も少なくないかもしれません。


今回のブログでは、ラジエーターの役割や構造、故障原因などについてご紹介していきます。

 

 

 

 

 

ラジエーターとは?!

 


ガソリンや軽油を燃料として稼働する、いわゆる内燃機関の形状をもつエンジンは、燃料をエンジンのシリンダー内で連続的に爆発させることで動力を作り出しています。その際に高熱を発生することになります。


特に高回転で大きな出力を発揮するエンジンはそうして発生した熱を逃がさず、そのまま稼働を続けていると、オーバーヒートを起こして重大な故障を引き起こしかねません。


特に長時間の高熱にさらされると、エンジン自体が変形して完全に全損となってしまい、二度と使い物にならない状況に陥ってしまいます。


そのため、エンジンを一定の温度以上に上昇させないよう、冷却水を循環させる必要があるのです。


その冷却水を冷やすために装備されている重要な装置となっているのがラジエーターで、クルマのエンジンの中では重要な役割を果たしているのです。


ラジエーターは、少しでも冷却効率を高めるためクルマのフロント部分で風通しのいい場所に設置されています。


ミッドシップなどの特殊な構造の車でもラジエーターは走行中に風通しのいい場所に置かれているものです。


冷却液はエンジン内にあらかじめ設けられている水路(ウォータージャケット)を通じて、定期的にシリンダー周辺に循環されてエンジンの熱を奪う役割を果たすため、液温が上昇することになります。


それを冷やしてエンジンに戻す役割を果たすのが、ラジエーターなのです。

 

 

----ラジエーターの種類

ラジエーターは大きく2パターンあり、それぞれ冷却水を流す方向が異なります。

 

・縦流れ式(ダウンフロー):上から垂直に流す
・横流れ式(クロスフロー):水平に流す

 

横流れ式のほうが、効率よく冷却水を冷ませるのが特徴です。しかし必要以上に冷たくなってしまう可能性があるため、国産車の多くは縦流れ式を採用しています。

 

 

 

 

 

ラジエーターの構造

 


ラジエーター内は常に冷却水が循環しており、熱を蓄えないよう稼働し続けています。


ラジエーターの各部位をご紹介します。

 

 

----アッパータンク

高熱を持った冷却水を溜める貯水槽で、ラジエーター上部にあります。冷却して高熱を帯びた冷却水が、再度冷まされるまで蓄えられます。

 

----コア

高熱を帯びた冷却水を、再使用するために冷ます部分です。


冷却水が流れるチューブと、熱伝導で冷却水を冷ますフィンで構成されています。走る際に受ける向かい風の力も駆使して冷まします。


再び冷まさなければ冷却に使えないので、他の部位よりも重要度の高いまさに心臓部分です。ただしフィンは虫や石の衝突などで潰れやすい、繊細な部分です。


例えば洗車時に使用する高圧洗浄機などでも破損する恐れがあるため、洗車する際は高圧洗浄機を近づけ過ぎないよう気を付けてください。

 

----ロアータンク

コアで冷まされた冷却水が溜められるラジエーター下部の貯水槽です。


適正な温度まで冷まされたら、いったん蓄えられてから再び冷却に使われます。

 

----ラジエーターキャップ

密閉し圧力をかけることで、冷却水の沸点を高くして100度を超えても沸騰しないよう調整している重要な部位です。


もし加圧しないと、冷却水が沸騰し冷ませなくなるので、コアと同じぐらい重要な部分です。


また圧力が高くなり過ぎないように、圧力を調整する働きもあります。


経年劣化する消耗品のため、5年を目途に取り換えましょう。

 

----リザーバータンク

圧力調整の際に、余分な冷却水を溜めるための貯水槽です。


おもに樹脂製が使われており、運転時の振動の積み重ねでヒビ割れることも。ヒビから冷却水が漏れ出す可能性があるので、一定周期での点検が必要です。


もし駐車している地面に色の付いた水が溜まっていれば、漏れ出ている可能性があります。すぐに点検しましょう。

 

----冷却水(LLC・クーラント)

冷却に用いる液体で、クーラント液やLLC(ロング・ライフ・クーラント)など、さまざま呼び方をされます。


ただの水のように見えますが、エチレングリコールというアルコールの一種です。コアをはじめ内部部品が錆びてもすぐにわかるように、青や緑、赤などに着色されています。


濁ってくると古くなった証拠なので、キレイな色でない場合は新しいものと取り換えましょう。


また寒い地域や季節でも走れるように、不凍液なのも特徴です。


冷却水が漏れたり蒸発したりして減ってしまうと、オーバーヒートなどの不具合につながるので、こまめなチェックが大切です。


ちなみに甘い匂いがするため、漏れ出ているとすぐわかるようになっています。

 

----冷却ファン

信号待ちや渋滞時など、止まっている間でも冷却水を冷ます扇風機です。


停車してコアへ風が当たらなくなると、自動的に回転してコアを冷ましてくれる部位です。


特に夏場に活躍するため、もし不具合で稼働しなくなると夏場の渋滞時にオーバーヒートしやすくなります。

 

----ホース

冷却水を送り込んだり戻したりと、通り道になる部分です。


経年劣化でヒビ割れなど不具合が発生すると、冷却水が漏れ出すかもしれません。10年以上経過しているホースは、取り換えを検討してください。

 

 

 

 

 

ラジエータが故障した時に・・

 


ラジエーターが故障した場合、さまざまな警告があります。警告に気付いたら、直ぐに停車し、エンジンを止めましょう。

 

 

----エンジンルームから甘い匂いがする

エンジンルームから甘い匂いがすれば、故障の疑いがあります。


冷却水が蒸発すると、特有の甘い匂いがしますが、これは冷却水が沸騰して漏れている証拠です。


アイドリング時や低速で走っている際に気付きやすい警告です。

 

----水温警告灯が点灯している

水温警告灯が点灯している場合も、故障の危険があります。


また車種によっては、冷却水が低温過ぎる場合に知らせてくれる「低温警告灯」が搭載されている場合もあります。


どちらもクルマの取説で確認しておきましょう。

 

----水温計がHを指している

水温計がHを指している場合も、故障のサインです。


水温警告灯と一体になっているケースがほとんどで、簡易的なものでならCとHだけ表示されます。


水温計が「H」を指した場合は、冷却水の温度が約120度~130度まで上昇している危険な状態です。何らかの不具合が発生しているので、すぐに安全な場所に停車しましょう。

 

 

 

 

 

ラジエーター故障の原因

 


ラジエーターの故障原因は複数の可能性が考えられます。


代表的なものとして、以下5つが挙げられます。

 

・冷却水の劣化:タンクが劣化して液漏れにつながる
・冷却水不足:十分に冷却できなくなりオーバーヒートが発生する
・ラジエーターキャップの劣化:密閉できなくなり液漏れにつながるのに加え、圧力調整ができなくなる
・ラジエーターホースの劣化:ヒビ割れが起こり液漏れにつながる
・タンク類の損傷:経年劣化による損傷で、液漏れにつながる

 

上記のような原因で故障が発生すれば、最悪の場合走行不能に陥ります。


運転中に発生すれば重大な事故につながるため、定期的な点検とメンテナンスが大切です。

 

 

 

 

 

ラジエーター交換・修理費用の相場

 


ラジエーターが正常に機能しなくなった場合や水漏れを起こしたりした場合には、専門の工場において修理もしくは部品の交換作業が必要になります。


果たして、こういう修理・交換を行った場合、どの位の費用がかかるものなのでしょうか。


まずラジエーターを交換する場合には、正規の純正部品に交換するか、社外部品で交換するかによって価格が変わります。また車種によっては部品自体がかなり高額なものもあるため、まず部品代でかなり金額に幅がでることとなるでしょう。


輸入車や高級車の場合、この純正部品かサードパーティの部品かでも金額は異なるものとなり、修理代金を大きく左右する要因になるのです。


さらに交換する場所がディーラーなのか修理工場なのかによって交換工賃も異なるため、その費用にはかなり違いがでることになります。


一般的には2万円から、高ければ8万円程度の費用がかかることは覚悟しておく必要がありそうです。

 

 

 

 

 

ラジエーターの故障を防ぐためにできること

 


不幸にも高額の修理代金を払って、交換を余儀なくされたラジエーターが再び故障しないためには、ラジエーターが故障する原因とその対策についてよく知っておくことが必要となります。

 

 

----LLCの定期交換

ラジエーターそのものの寿命はほぼ10年程度と言われており、クルマの寿命と変わらぬ位長くもつ部品の一つといえます。


したがって、ラジエーターだけが早期に破損するということは滅多にはありません。ただし中に入れて使うLLCなどの冷却水は2年程度が寿命でやはり定期点検の時に交換してそのクオリティをしっかり保つことが大切です。


冷却水の劣化自体がラジエーター本体の故障につながることもあるので、日頃から冷却水を点検しておくことが必要になります。


今のクルマにはほとんどリザーバータンクが装備されており、ラジエーターの水がなんらかの原因で減少してもそこから供給するようにできています。なので、まずはリザーバータンクの水量を定期的に確認することが重要です。


リザーバータンクならばエンジンの稼働中でも目視で確認することが可能です。

 

----エア抜き作業の実施

せっかく高額な費用を支払って、ラジエーターを交換してもラジエータータンク内に空気が残ってしまっていると、冷却水の温度が高くなることがあります。


そのためラジエーターに冷却水を注入するときには必ずエア抜きが必要になるのです。これも専門の工場なら確実に実施してくれる作業となります。

 

----ラジエーターキャップの劣化

ラジエーター関連の部品の中ではもっとも劣化しやすいのがキャップです。


ラジエーターキャップが劣化してしまうと冷却効果が低減し、水温計がHに近くなるなど、温度が高くなることがあるため5年をめどに交換することが求められます。


ラジエーター関連は、常に定期的な点検を行えば破損を防ぐことのできる部品といえます。一定の品質を維持し、むやみに破損させないためには信頼できる業者にお願いすることが重要です。

 

 

 

 

 

最後に

 


クルマに搭載される水冷エンジンにとって、その機能をしっかり保つために欠くことのできない装置、重要な部品となるのがラジエーターです。


ラジエーターが破損し、十分な機能を果たさないとエンジンの温度が急上昇してしまい、エンジン自体が重大な損傷を受けるとともにクルマもうまく運転できないようになってしまいます。


ラジエーターの修理、部品代金は修理箇所や損傷具合によっても異なりますが、交換なら最低2万円から8万円程度の費用の覚悟が必要です。


また、万が一走行中に不具合が生じれば、大きな事故に直結します。日頃から点検・メンテナンスするのが大切です。


冷却水の不足やパーツの劣化など、不具合に気付いたら速やかに対処して、故障・事故を未然に防ぎましょう。

 

 

 

 

 

 

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