クルマのエンジン その仕組みや種類とは?!
クルマはタイヤが回転することによって前に進みますが、タイヤを回転させるためには動力源が必要です。
その動力源となるエンジンは、クルマにとっての心臓とも言える、走行に欠かせない大切な部分です。クルマがエンジンの力で走ることは知っていても、実際にどのような仕組みで動いているのか詳しいイメージがつかない方もいるのではないでしょうか。
今回のブログでは、クルマのエンジンの基本的な構造をはじめ、エンジンの種類ごとの特徴や仕組みを解説します。また、中古車購入時のエンジンのチェック方法も紹介しますので、安心して中古車を購入したい方もぜひ参考にしてみてください。
エンジンの種類
クルマに搭載されるエンジンの構造には主に以下の2種類があります。
・エンジンの構造による分類
名称 | 概要 |
レシプロエンジン | 燃料を燃焼させることによってピストンを動かし、ピストンの往復運動を回転運動に変換してタイヤに伝える |
ロータリーエンジン | 燃料を燃焼させることによってローターを動かし、その回転運動をタイヤに伝える |
レシプロエンジンがピストンの往復運動を動力としているのに対し、ロータリーエンジンはローターの回転運動を動力としています。
ロータリーエンジンは、レシプロエンジンに比べて省スペース、高出力かつ振動に強いというメリットがある一方、熱効率が悪く燃費が悪くなるため現在はあまり使われていません。現在のクルマに搭載されているのはほとんどレシプロエンジンとなります。
次にエンジンは燃料の種類によって以下の2種類に分類されます。
・燃料の種類による分類
名称 | 概要 |
ガソリンエンジン | ガソリンを燃料として動く |
ディーゼルエンジン | 軽油を燃料として動く |
ガソリンを燃料とするのがガソリンエンジン、軽油を燃料とするのがディーゼルエンジンです。
例えば、レシプロエンジンで燃料がガソリンの場合「レシプロガソリンエンジン」となります。
エンジンの仕組みとは?!
ガソリンエンジンもディーゼルエンジンも、エネルギーを生み出すための基本的な工程は同じです。4つの工程「吸気・圧縮・燃焼・排気」を踏むことから4サイクルエンジンと呼ばれます。
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いは、吸気するものや燃焼方法です。それぞれのエンジンがどのようにエネルギーを発生させるのか解説します。
----ガソリンエンジン
ガソリンエンジンは吸気工程でピストンが下降し、負圧状態になったシリンダー内にガソリンと空気が混ざり合った混合気を取り入れます。次に吸気バルブが閉じられ、密閉状態でピストンが上昇して混合気を圧縮させる工程です。
次の燃焼工程では、スパークプラグから発する火花がガス化した混合気に引火して爆発を起こし、ピストンを押し下げることでクランクシャフトを回します。ピストンが上昇し、燃焼が終わったガスが排気バルブから排出されるまでが排気工程です。
----ディーゼルエンジン
ディーゼルエンジンは、吸気工程で空気のみをエンジン内へ取り入れます。次は空気のみが圧縮される工程です。約600度と高温になった空気に軽油を噴射し、自己着火で燃焼させます。排気工程でピストンが上昇し、燃焼したガスが排気バルブから排出されるまでが一連の流れです。
ディーゼルエンジンにも種類があります。たとえば、メインの燃焼室とは別に小さな予燃焼室を設けた予燃焼方式は、緩やかな燃焼が可能です。予燃焼室で燃料の一部を事前に着火させ、メインの燃焼室へと噴出させます。
ディーゼルエンジンは圧縮された高温の空気で自然着火させる構造です。予燃焼方式には800度~900度に発熱するグロープラグが取り付けられており、予燃焼室内の温度を上げることでエンジン冷感時の始動を容易にしています。
エンジンのスペックとは?!
それでは、次にエンジンのスペックを説明していきます。雑誌などで「直列4気筒2.0リッター」と書かれているアレです。ではこの「直列4気筒2.0リッター」を例に見ていきましょう。
----直列
シリンダー(ピストン)の配列。シリンダーが一列に並べられたものを「直列」、2列に分かれて「V字」に配置されているものを「V型」、シリンダーが寝かされ向かい合うように配置されたものを「水平対向」と呼んでいます。
----4気筒
シリンダーの数。「4気筒」はもちろん、シリンダー数が4つあるものとなります。「直列4気筒(直4)」と言えば、一列に4つのシリンダーが並んでいるエンジンを指します。V字型にシリンダーが左右3つずつ、計6つあるものなら「V型6気筒(V6)」です。
----2.0リッター
エンジンの排気量を指す言葉で、排気量とはシリンダー内で燃焼が行われる空間の容積を表します。「4気筒2.0リッター」なら、「500cc×4気筒=2.0リッター」となるわけです。基本的には、排気量が大きければ大きいほど、パワーが得られると考えてよいでしょう。
もっとも効率よくパワーを取り出せるのが、1気筒あたり500cc前後だと言われています。そのため、シリンダー数もそれに準じて決められることが多く、1.0リッター前後では3~4気筒が、4リッター前後では6~8気筒がよく採用されます。また、あまり多くのシリンダーを一列に並べると、エンジンが長くなって車両に搭載しづらくなってしまうので、4気筒までは直列に、6気筒以上はV型にするのが一般的です。
ターボエンジンとは?!
エンジンに詳しくない人でも、「ターボ=高性能」というイメージを持っているかもしれません。
ターボとは、本来捨てるだけの排ガスをエネルギーとして利用することでエンジンに取り込む空気量を増やすための過給器です。空気量(酸素)が多ければ、エンジンもさらにパワーアップした燃焼ができます。
ターボのメリットやデメリットも紹介しますので、ターボ車に魅力を感じる方は参考にしてください。
----ターボの仕組み
エンジンから出た排ガスの力でタービン(風車に似た羽)を回し、吸入する空気が圧縮されます。そのためエンジン内に取り込まれる空気量(密度)が増え、よりパワーを発揮できる仕組みです。
圧縮された空気の圧力「ブースト圧」は高いほどパワーを感じられますが、エンジン破損を招く恐れもあります。
破損を防ぐために設けられている部品が、ウエストゲートやアクチュエーターです。決められたブースト圧になると、圧力を逃がす働きをします。
----ターボのメリット
ターボエンジン搭載車のメリットは、パワーとトルクを感じられる点です。ターボが付かない同排気量のNA車(自然吸気)と比較しても、ワンランク上の力強さを感じます。その分、ターボ車はNA車より低排気量化が可能です。排気量を下げられる分、自動車税を安く済ませられます。
ターボエンジンのデメリットは、ターボラグが発生することです。ターボラグとは、アクセル操作とターボのパワーが追従しない現象のことを指します。車種によってはターボラグが発生する場合があるので、ターボ車とNA車のライアップがある場合は乗り比べてみましょう。
中古車のエンジンチェック方法
ここからは、中古車を購入する際にエンジンの状態をチェックする方法をご紹介します。
エンジンの状態を確かめるには2つの方法があり、実際にエンジンを始動して音で判断する方法と過去のメンテナンス履歴からチェックする方法です。エンジンコンディションの良い中古車を購入する際の参考にしてください。
----エンジン音の確認
中古車を見に行く場合、エンジンの始動音と始動後のアイドリング音をチェックします。エンジンの始動音を確かめる際は、オーディオをオフにし、ドアと窓は閉めておきましょう。理由はエンジン以外の音を排除するためです。エンジンの始動のしやすさや異音を確認します。
アイドリング状態になったら、クルマを降りエンジンルームから聞こえる音をチェックしましょう。エンジンルームから異音がする場合、ファンベルトやエアコンベルトの緩みや劣化、ベルト関連部品の劣化が考えられます。ベルトの異常を、エンジンルーム内の音から判断しましょう。
----メンテナンス履歴の確認
過去のオーナーが行った定期点検から、エンジンのコンディションがチェックできます。走行距離に関係なく、定期的なメンテナンス次第でエンジンのコンディションに影響が出るためです。過去の定期点検の詳細は、整備記録簿から分かります。
中古車の情報に「記録簿の有無」が書かれている項目は、この整備記録簿のことです。整備記録簿を見るだけで過去にどのような整備が行われたか、エンジンオイルは定期的に交換されてきたかなどが分かります。記録簿の有無がクルマの状態に直結するわけではありませんが、中古車購入時には確認しましょう。
最後に
今回、説明したのはごくごく初歩的な部分となります。
100年以上にわたって進化を続けてきただけあって、エンジンの機構や技術はとっても奥が深いもの。もし、エンジンに興味を持ったなら、ちょっと詳しい図解本などを手にとってみてください。もっともっとおもしろい世界が待っていますよ!
また、車種やグレードによって搭載されるエンジンは異なります。燃費性能を重視したい、ターボ車でスポーティーな走りを体感したいなど、自分の好みに合うエンジンを選びましょう。
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