クルマのブレーキの仕組みとは?!

2022/07/10 ブログ

 

 

クルマの走行には欠かせないパーツのひとつである、ブレーキ。


皆さんはブレーキがどういう仕組みでクルマを止めているか、ご存知ですか?!


今回のブログでは、ブレーキの構造やチューニング時に気をつけるべきことについてご紹介していきます。

 

 

 

 

 

フットブレーキの仕組み

 


フットブレーキは、走っているクルマを止めたり、速度を落としたりするためのブレーキで、一般的にクルマのブレーキといえばフットブレーキを指します。


足でブレーキペダルを踏むことによって速度を落とすことからこう呼ばれており、フットブレーキには大きく2種類の機構があります。

 

 

----ディスクブレーキ

現在のクルマの主流となっているブレーキで、元々は航空機に使われていましたが、後にレーシングカーに使われるようになり、その後乗用車へ採用されました。


ドライバーがブレーキペダルを踏むと、シリンダー内のピストンが油圧によって押し出され、ブレーキパッドがディスクローター(ブレーキディスク)を挟み込んで速度を落とします。


ディスクブレーキは外部に露出しているため、熱が大気に放出されやすいことや、水に濡れても回転による遠心力で吹き飛ばすことができるという利点があります。


ブレーキパットは使用していると摩耗していくので、定期的な交換が必要です。

 

 

----ドラムブレーキ

トラックやバスなどの重量の大きな車両や乗用車の後輪などに採用されています。


ドライバーがブレーキペダルを踏むと、シリンダー内のピストンが油圧によって押し出され、ブレーキシューがドラムに押し付けられることで速度を落とします。


摩擦熱が外部に放出されにくい構造で、過熱によってブレーキ力が急激に定価するフェード現象が起きやすいためあまり採用されていません。


ブレーキシューはブレーキパットと同様、使用していると摩耗していくので、定期的な交換が必要です。

 

 

 

 

 

パーキングブレーキの仕組み

 


パーキングブレーキ(駐車ブレーキ)は、駐車の際にクルマが動き出してしまうことを防ぐためのブレーキです。


昔はサイドブレーキ、ハンドブレーキなどといわれていましたが、近年は足元にあるペダル式パターンや、押しボタン式のものもあり、パーキングブレーキという名前が一般化しました。


レバーを引く(ペダルを踏む)とロッドが引っ張られ、その力でディスクローターやブレーキドラムにブレーキを押し付けます。前後輪のどちらか2輪だけを使用するのが一般的です。


フットブレーキにくらべて摩擦力が弱いため走行時の減速には向いていませんが、フットブレーキが壊れた際のバックアップの役割もあります。

 

 

 

 

 

ABSの仕組み

 


ABS(アンチロックブレーキシステム)は、急ブレーキをかけた際もコンピューター制御によってクルマを安全に停止させるための装置です。


クルマが急ブレーキをかけると、路面とタイヤの摩擦係数が足りず、タイヤがロックされてスリップしてしまうことがあります。(ホイールロック)


一度タイヤがロックされると、ステアリング(ハンドル)操作ができなくなって重大な事故につながるおそれがあります。


そこでABSが開発され、ホイールロックを感知すると制動力を一時的に失わせ、ホイールロックの危険性がなくなると正常のブレーキ状態に戻すという動作を自動で繰り返し、ホイールロックを発生させることなく速度を落とすことができるようになりました。


ただし、急ブレーキをかけつつステアリング操作によって危険を回避し、被害を最小限に食い止めることが目的のため、ABSが搭載されているから安心、安全というわけではありませんので注意しましょう。

 

 

 

 

 

ディスクブレーキとドラムブレーキのメリット・デメリット

 


一般的にディスクブレーキの方が制動力が高いと思われがちですが、日常域で使用する分であればその制動力に大差はありません。


しかしドラムブレーキの場合は、密閉されたドラムの中で摩擦熱を生じさせる関係上、熱がこもりやすくなっているので放熱性が低く、焼き付きを起こしやすいというデメリットを持っていますが、ディスクに比べて構造が簡素なため、安価であることからコンパクトカーのリアブレーキに多く採用されています。


ディスクブレーキは部品が多いことから高価なことがデメリットですが、その反面、放熱性に優れ、焼き付きを起こしにくいことが特徴です。

 

 

 

 

 

ブレーキチューニング

 


エンジンを弄って馬力を上げ、タイヤを太くしたとしても、制動力が弱ければ危険です。


だからといって、負荷の掛かりやすいフロントのディスクを大径化したりキャリパーを交換したりすればよいというものでもなく、特にキャリパー交換は制動力アップにはあまり意味がありません。


ブレーキはペダルを踏む力を調整することでコーナリング時の姿勢を制御し、速くコーナーを曲がることにもつなげられるパーツです。


全体のバランスを考えずにチューニングを進めても止まる能力が向上するだけで、コーナーを速く抜けるといったような、運動性能の向上にはつながりません。


そのため、ここではブレーキチューニングの方法と注意点について、解説していきます。

 

 

----ブレーキパッドの交換

ブレーキチューンのうち、最もお手軽な方法がパッドの交換です。


社外製のブレーキパッドには、使われている素材ごとに以下のような種類があります。

・ノンアスベスト系
・メタル系
・カーボン系
・これらを配合したタイプ

このうちノンアスベスト系は純正品と変わらない感覚で使用でき、メタル系は強い制動力を発揮し、カーボン系は滑らかな制動力が特徴です。


パッドごとに初期制動が強いものと、後から効いてくるものがあるので、走るフィールドで選ぶのがオススメです。


注意点は、ノーマルの性能を把握してから交換すること。


競技ベース車両の場合は、カスタマイズ前提のパーツが取り付けられていることが多く、純正品の上級グレード版や安価なパッドに変えるだけで、性能が劇的に向上することがあります。


そのブレーキの基本性能を把握するために、まずは安価な製品から試していくことをオススメします。

 

 

----ブレーキディスクの交換

パッドの交換よりも難易度が高いのが、ブレーキディスクの交換です。


制動力変化の幅はパッド交換と比べて小さいですが、安定したブレーキングやディスクの寿命が伸びることも!!


特にスリットタイプは制動力の変化を感じやすいアイテムです。


注意点はディスクの交換は消耗したパッドや、ディスクをすり減らすようなパッドを交換するときに併せて行うこと。


特に排熱構造のないソリッドディスクは少しずつ歪み、パッドとディスクの接地面積が徐々に減っていくので、同時交換がベストです。

 

 

----ディスク交換直後は効きが悪いことも

新しいブレーキディスクに交換した直後は、ブレーキング時に煙が出たり、効きが悪く感じたりすることがあります。


これは新品のディスク表面に塗られた保護膜が、熱で溶けて剥がれる際に起こるので、ブレーキディスクやパッドの異常ではありません。


ブレーキフルードのエア抜きを4輪全てできちんと行っていれば、慌てる必要はナシ!


しかしドライブシャフトブーツが破損した場合は、潤滑油が飛び散ってブレーキが全く効かなくなってしまうので、ドライブシャフトブーツの点検も忘れないようにしてください。

 

 

 

 

 

最後に

 


ブレーキをかけるとクルマは減速し止まる。当たり前でいて、意外に知らないその仕組みのこと、多少はご理解いただけたでしょうか。


ホイールの内側に隠れているので普段あまり意識しないかもしれませんが、エンジンと共に重要なメカニズムの一つです。


たまには気を掛けて、メンテナンスにも力を入れてください。なんといってもあなたの安全運転をサポートしてくれる大切なものなのですから。

 

 

 

 

 

 

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