オルタネーターとは?! その役割と点検方法
オルタネーターは、クルマのエンジンに欠かせない部品の一つです。エンジンの回転を利用して発生したエネルギーを、電力に変換してバッテリーに蓄えます。
クルマのエンジンを動かすには、バッテリーからの電圧が欠かせません。もしもオルタネーターが故障したら、最悪の場合不動車になってしまうおそれがあるのです。
今回のブログでは、オルタネーターの役割や交換の目安、寿命のチェック方法などをご紹介していきます。
オルタネーターとは?!
クルマに搭載されている発電機のことです。
といっても、オルタネーターが単体で電力を生み出すわけではありません。オルタネーターは、クルマのエンジンと連動することで、電気を生み出せます。
オルタネーターによって生み出された電力は、エアコンやカーステレオ、パワーウィンドウなど、さまざまな部分で使用されます。クルマにはたくさんの電装パーツがあるため、オルタネーターなしでは、ライトもパワーウィンドウも使えません。
ただ、ここで「エンジンを停めていてもパワーウィンドウやライトはつくよね?」と疑問を感じた方も、いるのではないでしょうか。その通りなのですが、これはクルマに搭載されているバッテリーのおかげです。
バッテリーには電気が充電されているため、エンジンを始動していないときでも、パワーウィンドウやライトがつけられます。しかし、エンジンをかけないままライトをつけっぱなしにしたり、音楽を聴いていたりすると、バッテリー上がりを起こします。
つまり、オルタネーターは電装系で使用する電力を生み出すだけでなく、バッテリーの充電器としての役割も担っているのです。バッテリーだけでは、クルマの電装系をフルで使うには不十分なのです。
オルタネーターが故障する原因
オルタネーターが故障する原因はいつくか考えられます。オルタネーターに関連する3つの部品が劣化や不良状態にあると、影響を受けて故障する可能性あるのです。オルタネーターの故障につながる関連する部品は以下の3つです。
----カーボンブラシ
1つ目は、カーボンブラシの摩耗による寿命です。オルタネーターにとってのカーボンブラシの役割は、電流を伝えることと通電することです。カーボンブラシは接触して摺動しながら通電するため、使用を続けると段々と摩耗する消耗品となります。カーボンブラシの劣化による故障は、部品の交換で修理が可能です。
----レクティファイヤー
次に、レクティファイヤーの不良が原因の場合があります。レクティファイヤーは、オルタネーターが発電する交流の電圧を、クルマで使用出来る直流の電圧に変換する変圧器です。レクティファイヤーは浸水や冠水、内部で発生する水蒸気等でパンクしてしまうと不良状態になることがあります。レクティファイヤーの不良の場合は部品交換が必要になります。
----ICレギュレーター
3つ目は、ICレギュレーターの故障です。ICレギュレーターとは、オルタネーターの回転が高くなった場合でも、電圧を一定に保てるようにする制流装置のことです。エンジンの回転数が高くなると速度上昇に伴って電圧が高くなってしまいます。もしICレギュレーターが故障すると制流が出来ず高電圧状態になるため、過充電が起こってバッテリーや電装品の故障にもつながります。ICレギュレーターの不良時も部品交換が必要になります。
オルタネーターの寿命はどのくらい?!
クルマにはたくさんの消耗品が使われています。
ブレーキパッドや油脂類、電球、プラグなど、数多くの消耗品で成り立っています。
オルタネーターは長持ちするパーツのひとつですが、それでも寿命はあります。
寿命の目安と、チェック方法を理解しておきましょう。
----10~20万kmが目安
新車なのか中古なのか、国産か外車なのかによって異なりますが、だいたいこれくらいが目安です。年式が新しい車種で、新車購入したものなら20万kmほど持つといわれていますが、古い車なら10万km程度といわれています。
これはあくまで目安で、クルマを使用する環境下やドライバーの運転の仕方などでも、変わります。そのため同じ年式、車種であっても、オルタネーターの寿命が変わることは珍しくありません。
----寿命のチェック方法
2000年以降に生産されたクルマで、定期的にディーラーや整備工場で点検を受けているのなら、特に必要はありません。ただ、2000年以前に生産されたクルマは、オルタネーターの寿命は短い傾向があります。心配なときは、ここでご紹介する方法でチェックしてみましょう。
必要なのは、オルタネーターチェッカーです。ホームセンターやカー用品店などで扱われており、バッテリーやオルタネーターの状態をチェックできます。1,000~2,000円程度で販売されているので、ひとつ持っておくと便利かもしれません。
シガーソケットに接続するタイプと、バッテリーにつないでチェックする製品がありますが、どちらでも点検できます。接続して点灯したランプの種類や色で、電圧の強さを確認します。製品によって確認方法が異なるので、説明書をよく読んで使用しましょう。
オルタネーターからの異音
オルタネーターから聞こえる異音の種類によって、考えられる部品の故障内容について解説します。
もしもオルタネーターから異音がしていて、故障している可能性があるのであれば、出来るだけ早く点検や修理を依頼するようにしましょう。
現在は走行が出来ていても、故障しているかもしれない状態を放置してしまうと突然エンジンがかからなくなるなど、大きなトラブルに繋がりかねません。
----「キーキー」「キュルキュル」音
オルタネーターから「キーキー」や「キュルキュル」といった異音がしている場合は、オルタネーターのベルトが劣化してゆるみがあったり、不良状態になっていることが原因として考えられます。
オルタネーターのベルトとはVベルトのことで、エンジンの回転をオルタネーターに伝達するベルトです。Vベルトが滑っている時や、伸び・たるみがある時にベルト鳴きが発生します。ベルトは経年劣化で硬くなり、ゴムの素材特有で経年劣化と共に乾燥し、ひび割れ等が起こることもあります。
----「カラカラ」「カリカリ」音
オルタネーターから「カラカラ」「カリカリ」といった異音がする場合は、プーリーの摩耗によるものが原因と考えられます。
プーリーは、エンジンから動力を受け取って回転し、発電を行うオルタネーター内の部品です。エンジンの回転を伝えるベルトはプーリーに掛かっていて、ベルトが動くことでプーリーが回転して発電します。プーリーは軸を中心に回転していますが、その中心の軸が劣化したり不良状態になると、回転が上手くいかず異音が発生します。
----「ウィーン」音
オルタネーターから「ウィーン」という異音がしている場合、ベアリングの劣化が原因である可能性があります。
ベアリングは、前述したプーリーの軸にある軸受けの部品です。回転するプーリーの中心にベアリングがあるため、オルタネーターが発電をするたびに負荷がかかる部分でもあり消耗品になります。ベアリングが不良状態であったり、摩耗して劣化すると異音が発生します。
オルタネーター故障時に起きやすい症状
オルタネーターが故障した、劣化して不具合を起こしたとなると、さまざまな症状が現れます。
代表的な症状を理解しておくと、スムーズな対処ができるでしょう。
----電装系が不具合を起こす
クルマの電力を司るオルタネーターが故障すると、電装系へダイレクトに影響を与えます。走行中にヘッドライトが消えたり、ウインカーが付かなくなったりします。
また、メーターのバックパネルが消灯する、カーステレオで音楽を流せない、といった症状が見られることもあります。
クルマにはバッテリーが搭載されていますが、オルタネーターが故障していると充電ができません。壊れたまま走り続けていると、電装系どころかエンジンが停止する場合もあります。
----バッテリー警告灯が点灯
メーターパネルに、バッテリーマークの警告灯が表示されることがあります。赤く点灯するため、いかにも警告といった印象を受ける表示灯です。
実際このランプが表示されるということは、バッテリーやオルタネーターに、何かしらの異常があることを示しています。
警告灯が点灯する原因として、ファンベルト切れや配線のショートなどが挙げられます。コンビネーションメーターが不具合を起こしても、表示されることがありますが、オルタネーターが故障したときも点灯します。
多くの場合、オルタネーターが点灯したときは、オルタネーターの故障かファンベルト切れが原因です。
----エンジンがかからない
ガス欠やエンジンブローなど、エンジンがかからない理由はさまざまです。ただ、ガソリンも十分入っていて昨日まで普通に走行できていたのなら、オルタネーターの故障が考えられます。
クルマのエンジンを始動するには、電力が必要です。
バッテリーに充電分がまだ残っていればかかりますが、オルタネーターが壊れていると充電できないため、やがて停まります。充電はできない、しかもバッテリーも空となれば、もうエンジンはかかりません。
走行中のオルタネーターの故障への対処
オルタネーターから異音がした時は、どのような対処をすればよいのでしょうか?
こちらでは、運転中のクルマのオルタネーターから異音がした場合の対処方法について解説します。オルタネーターの異音の原因は劣化だけでなく、部品が故障している可能性もあり、走行中にエンジントラブルなどが起こる可能性もあり注意しなければなりません。
オルタネーターからの異音があった場合は、絶対にそのまま放置してしまわないようにしましょう。
----速やかに安全な場所へ停車する
走行中にオルタネーターが故障している場合、走行をそのまま続けてしまうと危険です。発電しているオルタネーターが完全に故障してしまうと、電力の供給が出来なくなり、エンジン始動できなくなったり、クルマの走行に異常が出る可能性があります。速やかに安全な場所に移動しましょう。
道路上で急に止まってしまうと、後続車両等との事故が発生する危険性もあります。安全な場所に移動して、レッカーなどを呼んでクルマを移動させるようにするのがよいでしょう。無理に走行しようとすると、突然エンジンが停止する可能性もあり、大変危険です。自分自身も危険ですし、他の人にも迷惑をかけてしまうかもしれませんので、速やかに対処するようにしましょう。
オルタネーターの交換にかかる費用
オルタネーターが故障したり寿命がきて劣化していて、交換するとします。オルタネーターの交換をする場合の部品代金は車種によって異なりますが、相場価格はおよそ5万円~10万円といわれています。
部品代金は、純正パーツか適合品パーツか、新品・中古品・リビルト品かによって大きく変わります。リビルト品とは一度中古品を解体し、必要な部分の修繕や交換をしたあとに再構築した部品のことで、品質や状態にも差が出やすいため平均相場というものはありません。
新品、純正パーツは信頼性も高いものの高額な部品となります。修理依頼先がメーカーや購入ディーラーの場合は適合品や中古品を選択出来ず、純正パーツのみの対応になり費用を抑えることが難しいことがあります。
----工賃の目安
オルタネーターの部品交換及び修理工賃の相場は、約10,000円~となっています。
オルタネーターの異音や故障に気づいているのにその状態を放置してしまうと、他の関連する部品にまで影響が及ぶこともあります。オルタネーターの故障で交換が必要となった時は、速やかに修理工場で見積もりをとることから始めましょう。
修理を必要とするクルマが古かったり、日本での生産販売がない外国産車などの時は、新品部品やメーカー純正部品を手に入れることが難しいことがあり、整備工場や修理工場に部品の予備がなく、取り寄せが必要になると時間と輸送費用がさらにかかる可能性もあります。
自分で交換する方法も
オルタネーターは、ディーラーや整備工場などで交換してもらうのが一般的です。ただ、1~2万円の工賃を支払うのがもったいない、と考える方も少なくないでしょう
。
オルタネーターの交換はセルフでも可能なため、自分でやってみたい方はチャレンジしてみるとよいかもしれません。この場合なら、部品代だけで交換できます。
ただ、今まで一度もクルマのメンテナンスやチューニングなどをしたことがない方は、難しいかもしれません。何とか本体を取り外すことはできても、取り付けができないこともあります。
また、オルタネーターの交換中に、ほかのパーツに衝撃を加えてしまったり、外さなくていいものを外してしまったりすると大変です。最悪の場合、交換したのにきちんと作動してくれない、といったことも考えられます。
必要最低限の費用で交換できるのは魅力的ですが、さまざまなリスクを背負うことは覚えておきましょう。セルフで交換するのなら、しっかりと手順ややり方を調べてから行いましょう。
----自信がないならプロに任せる
セルフで交換すると、うまく作動しなかったり、走行中にボルトがゆるんで外れたり、といったリスクが考えられます。その結果、また同じオルタネーターを購入して交換しなくてはならない、といったことになる場合もあります。
自信がないのなら、最初からプロに任せたほうが安心です。工賃はかかるものの、間違いのない安全・安心の交換作業をしてもらえます。
工賃が気になるのなら、事前に見積もりをもらっておけば安心できるでしょう。二度手間や追加で費用が掛かることを考えれば、専門業者への依頼が確実です。
最後に
オルタネーターは、そう簡単に壊れるパーツではありませんが、故障や不具合を起こすことはあります。運転中に、怪しい兆候が確認できたときは、オルタネーターの故障も疑ってみましょう。
オルタネーターの異音の原因には、故障だけでなく部品劣化による寿命の時などさまざまなものがあります。しかし、異音があるということは基本的にはオルタネーターまたは周辺にトラブルが出ている可能性が高くなっています。異音があった場合は、出来るだけ早く点検や修理を依頼するようにしましょう。
また、オルタネーターから異音がして故障や劣化がある場合は、気づいたら早めに点検や修理を依頼するようにしましょう。日頃からチェッカーなどを使用してご自身で点検をしておくのも大切な事です。故障をしてしまってオルタネーターの全交換になるとかなり高額の費用がかかってしまう可能性があると覚えておきましょう。
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