ディスチャージヘッドランプとは?! その特徴とメリット

2022/07/23 ブログ

 

 

クルマのカスタムにはいろいろな箇所がありますが、多くの方に人気があるのがディスチャージヘッドランプへの交換です。


カスタムの中では非常にメジャーな存在なのですが、中にはディスチャージヘッドランプの事をあまり知らないという方もいらっしゃると思います。


今回のブログでは、ディスチャージヘッドランプとはどのようなランプなのか、ディスチャージヘッドランプの特徴やメリットなどについてご紹介していきます。

 

 

 

 

 

ディスチャージヘッドランプとは?!

 


「High Intensity Discharge lamp」(高輝度放電ランプ)の略

 

 

ディスチャージヘッドランプは、「放電式ヘッドライト」とも呼ばれています。


ディスチャージは、英語で「放電」という意味です。ヘッドランプに内蔵された「バルブ」(種類ごとにフィラメントや発光ダイオードが内蔵されている)に電気が伝わると、内蔵されている「キセノンガス」が電離して、放電がなされます。


キセノンガスの放電によりバルブ内の温度が上がると、同じくバルブ内に含まれる水銀やナトリウム、スカンジウムなどの物質が蒸発する仕組みです。水銀が蒸発する現象を「水銀アーク放電」と呼び、ナトリウムとスカンジウムを蒸発させる役割をします。金属原子が蒸発した結果、点灯する流れです。


簡単に言うと、バルブに内蔵されている物質が放電・蒸発すると明かりが点く仕組みです。

 

 

 

 

 

HIDライト・キセノンライトとの違いは?!

 


ディスチャージヘッドランプは「High Intensity Discharge lamp」を略してHIDライトという略称になっている事や、ディスチャージヘッドランプがキセノンガスを封入している電球に電気を流す事で発光する事によるのでキセノンライトと呼ばれています。


ですので、ディスチャージヘッドランプとキセノン、HIDに大きな違いはありません。構造や内容はほとんど同じです。


製造・販売しているメーカーにより、「キセノンヘッドライト」や「HIDヘッドライト」などと銘打って商品化されているケースがあります。

 

 

 

 

 

ディスチャージヘッドランプの特徴

 


ハロゲンライトに代わり純正ランプとしても採用されているディスチャージヘッドランプには、どのような特徴や、交換する事によってどのようなメリットがあるのでしょうか。


こちらでは、ディスチャージヘッドランプが選ばれる理由についてご紹介します。

 

 

----少ないエネルギーで明るく光る

少ないエネルギーで明るく光るのが特徴です。従来からクルマのヘッドライトに使われてきた「ハロゲンヘッドライト」と比べて、2倍もの明るさを実現しています。


ハロゲンヘッドライトは、家庭用の照明で使われている電球と同じ仕組みで、中身にフィラメントを使用しているライトです。フィラメントに電気を流し、発生した熱を光に変換してライトを点灯させています。


しかし、ハロゲンヘッドライトは発熱量と消費エネルギーが大きいため、長持ちしない弱点があります。消費エネルギーは約60Wでありながら、発熱量は300℃程度となっています。


一方のディスチャージヘッドランプは、消費エネルギーが約35Wで、発熱量は350℃程度です。ハロゲンヘッドライトよりも消費エネルギーが少なく、高い発熱量で明るく照らす効果があります。


少ないエネルギーで明るく照らせるため、ヘッドライトを効率よく使いたいならディスチャージヘッドランプがおすすめです。

 

 

----バルブの耐久性が高い

バルブの耐久性が高い点は、ディスチャージヘッドランプの特徴であり強みでもあります。


ディスチャージヘッドランプの寿命は約2,000時間です。ハロゲンヘッドライトは約600時間とされており、実に3倍以上の違いがあります。


ディスチャージヘッドランプは、従来のヘッドランプとは違い、キセノンガスという不燃性のガスを封入したバルブの内側で電極間の放電をする事によって発行する仕組みになっています。


これまでのヘッドランプのようにフィラメントを使用しない電球なので、交換に手間がかからず交換頻度を減らせるというメリットがあります。

 

 

----紫外線の含有量が少ない

ディスチャージヘッドランプは、紫外線の含有量が少ないという特徴もあります。


このおかげで一般的なヘッドランプと比べてパーツの劣化するリスクが少ないと言えます。パーツの劣化は、そのままトラブルに繋がりますのでトラブルのリスクを減らすことができるというのは大きなメリットだと言えます。もちろん、交換する回数も減らす事ができます。

 

 

----色の加減が自然で馴染みやすい

ディスチャージヘッドランプは、色の加減が自然で馴染みやすくなっています。


黄色味がない真っ白な発色を実現し、明るく照らせるのが特徴です。ガードレールや道路のホワイトラインが正確に見えるようになり、安全運転にも役立つでしょう。


バルブによっては、さらに白さへ磨きがかかっているディスチャージヘッドランプも存在します。販売されている商品ごとに特徴が異なるため、購入前に光の加減をチェックするとよいでしょう。

 

 

 

 

 

ディスチャージヘッドランプの寿命と交換の目安

 


ここでは、ディスチャージヘッドランプの寿命や、ディスチャージヘッドランプを使用している方に覚えておいてもらいたい交換の目安などについての情報をご紹介します。

 

 

----寿命:約2000時間

ディスチャージヘッドランプの寿命は約2000時間となっております。


この2000時間という時間は、一般的な頻度でクルマを使用している方が、5年間使用した時に寿命になる計算になります。一般的なハロゲンの寿命は1000時間程度なので、単純計算で2倍は長持ちすることとなります。

 

 

----交換が必要なタイミングではちらつきが出る

ディスチャージヘッドランプは、他のヘッドランプと比べて非常に長い寿命になっておりますので、頻繁に交換する必要がありません。そのため、交換するタイミングを逸してしまいがちですが、ディスチャージヘッドランプにもわかりやすい交換時期の合図があります。それは、ちらつきです。


寿命が近くなってしまったディスチャージヘッドランプは、頻繁にちらつきや点滅の症状がでる傾向があります。一見するとバーナー部分の破損のように思われるかも知れませんが、大抵がバーナー部分以外の寿命のケースとなります。

 

 

----交換が必要なタイミングでは変色したり光量が低くなる

変色したり光量が低くなるのもディスチャージヘッドランプの寿命を知らせるサインです。


ディスチャージヘッドランプは、バーナー内に充満しているガスが徐々に抜ける事で穏やかに劣化して行きます。ガスが抜けてくると光量が低くなる症状が現れたり、ライトが黄色や赤味が混じったような色に変色していきます。色のバランスが乱れた時や光量が落ちた時には交換のサインだと言えます。

 

 

 

 

 

ディスチャージヘッドランプ使用の際の注意点

 


ディスチャージヘッドランプを使う際に注意したいポイントを3つにわけてピックアップしました。


日常点検をしていればディスチャージヘッドランプの不具合に気づきやすくなり、バルブの交換作業も説明書に従えばDIYでも可能です。


ただし、いずれのポイントもプロの整備士にチェックしてもらうようにするとより安全にディスチャージヘッドランプを使えるようになるでしょう。

 

 

----明るさが足りないと思ったらすぐに点検する

ディスチャージヘッドランプを使って、明るさが足りないと思ったらすぐに点検してチェックをしましょう。


ディスチャージヘッドランプの寿命は、1日に1時間程度の使用では約5年とされています。長時間ヘッドライトを使って走行すると、寿命が短くなる仕組みです。


ヘッドライトを使うごとに光量は減っていくため、少しでも違和感を感じたらバルブなどのパーツ交換を行うとよいでしょう。 ディスチャージヘッドランプで消耗しやすいパーツはバルブであり、明るさが足りなくなる症状で劣化具合がわかる仕組みです。


ただし、バルブなどのパーツを交換しても、明るさが足りなかったり点かなかったりするケースもあります。バッテリーなどクルマに装着されている電気系の部品に故障が起こっている可能性があるため、プロの整備士にチェックしてもらいましょう。

 

 

----交換作業に不安があればプロの整備士にお願いする

少しでも不安があれば、最寄りの自動車ディーラーやカー用品店などでプロの整備士に交換作業を依頼するようおすすめします。


ディスチャージヘッドランプのバルブは整備士でなくても、商品の説明書に書かれている作業手順に沿えば交換可能です。しかし、正しい方法で取り付けがされていないとヘッドライトを点けたときの光軸がズレる、あるいは異音や煙が出るなどの症状が起こるかもしれません。


交換中に怪我や事故となる前に、プロの整備士にヘッドライトの交換をお願いするのも一手ではないでしょうか。

 

 

----光軸のズレに注意

ディスチャージヘッドランプのバルブを交換したら、光軸にズレがないかチェックしましょう。


同じディスチャージヘッドランプのバルブでも、製造メーカーごとに光り方が異なるケースがあります。今までつけていたバルブでは正常に光っていても、新たに交換したパーツでは十分な光量が発揮されない可能性も頭にいれましょう。


また、クルマのボディにダメージを受ける、あるいはタイヤやサスペンションなどの劣化でもヘッドライトの光軸にズレが起こることがあります。


交換後もディスチャージヘッドランプの状態が気になるなら、自動車ディーラーやカー用品店などでプロの整備士に点検をお願いしましょう。

 

 

 

 

 

LEDが近年のトレンドに

 


耐久性に優れて明るく光る特色をもつディスチャージヘッドランプですが、近年ではLEDヘッドライトにトレンドを奪われつつあります。


LEDヘッドライトは、「発光ダイオード」を使っている点が特徴です。発光ダイオードは電流を送ると光を発する半導体で、赤・緑・青と光の三原色をそろえたことから発見された仕組みで知られています。


低い温度で高効率、光の強さや色合いが調整できます。加えて、白色の発光ダイオード光源は紫外放射をほぼ含まない性質です。明かりを照らす際に対象物へ与えるダメージが少なくなります。


クルマのヘッドライトだけでなく、建物の照明でもLEDの技術が使われるようになりつつある状況です。消費エネルギーは約30W、寿命は約30,000時間となります。


LEDヘッドライトは、ディスチャージヘッドランプよりも少ないエネルギーで長く使える点が魅力ですが、今後は、約100℃とされている発熱量を増やせるかどうか注目されています。


現状では、ディスチャージヘッドランプの発熱量が約350℃と差がついている状況です。純粋に明るさを求めるなら、ディスチャージヘッドランプを使用するとよいでしょう。

 

 

 

 

 

最後に

 


ディスチャージヘッドランプは、キセノンやHIDとも呼ばれている商品との違いはありません。使われている素材や略称などで製造メーカーごとに商品の呼び方が決められているため、ほぼ同じであると理解してもらえたのではないでしょうか。


ディスチャージヘッドランプには、他のヘッドライトと比較して少ないエネルギーで明るく光る特徴があります。ハロゲンランプと比較すると耐久性に優れているため、ヘッドライトのパーツ交換を減らしたい人におすすめです。


しかし、少しでも光軸がズレてしまうと十分に性能を発揮しないため、明るさが減ったなどの理由でバルブを交換した際は光軸がズレていないかチェックをおすすめします。


正しい方法でディスチャージヘッドランプを使い、安全運転を心がけましょう。

 

 

 

 

 

 

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