ブレーキが鳴く?! その原因と対処法

2022/08/19 ブログ

 

 

ブレーキを踏んだ時に、「キィー、キィー」や「ゴーゴー」という異音を聞いたことがあるかもしれません。


これは何かの異常のサイン?それとも放っておいて大丈夫?


クルマから聞こえてくる異音は、騒がしいだけでなく本当に安全に運転することができるのか不安にさせるものです。


今回のブログでは、ブレーキから音がする原因やその対処法についてご紹介していきます。

 

 

 

 

 

ブレーキ鳴きの原因とは?!

 


クルマのブレーキを踏んだ時にキーキー等の異音が鳴ることがあります。これを一般に「ブレーキ鳴き」と言います。
では何が原因でこのような音が出るのでしょうか。


クルマのブレーキシステムのひとつであるディスクブレーキは、タイヤとともに回転する金属の円盤(ディスクローター)を摩擦材(ブレーキパッド)で挟み込むことによって回転を止め、クルマが減速・停止するという仕組みです。
そして、ディスクローターがブレーキパッドに接触したときの摩擦によって起こる振動が、音となって増幅したものがブレーキ鳴きの主な原因です。


この他に、ブレーキのなんらかの異常や不具合によってブレーキ鳴きが発生する場合もありますので注意が必要です。

 

 

----ブレーキパッドの磨耗

最初に考えられるのは、ブレーキパッドの摩耗です。ブレーキパッドは、身を削って摩擦を発生させているので、パッドは消耗していきます。ブレーキを使えば使うほど、ブレーキパッドは減少していくのです。


ブレーキパッドが減少すると、パッドウェアインジケーターというパーツが、ブレーキディスクに触れます。その際に「キィー」という高音が発生します。この異音の場合には、構造上の問題ではなく、ブレーキパッドの残量がないというお知らせ機能のようなものです。


ドラムブレーキにはこの機能がありませんが、ディスクブレーキはブレーキの鳴きがあれば、残量が少なくなっている合図の可能性があります。インジケーター自体の摩耗で1,000km以上走ると音が出なくなる場合もあるので注意しましょう。

 

 

----パッドとローターの摩擦面の振動

またパッドとローターの摩擦面の振動が原因になっていることもあります。パッドの残量が十分に残っていても、摩擦面から振動が生じて、振動の周波数によっては甲高い異音になることがあるのです。振動は周辺のキャリパーやローターを通じて増幅し、耳障りな異音に変化します。


ローターの摩擦面の異常でも異音が発生します。例えば、ディスクローターが錆びていることから、擦れたような音が発生することもあるでしょう。またディスクローターが中古で、パッドだけを新品にした場合にも、パッドの面取りをしないと異音が発生するケースもあります。

 

 

----ブレーキが鳴きやすくなる条件

通常の運転の際に、ブレーキから異音が発生しやすいケースとして、寒い冬にクルマを乗り始めた際のブレーキがあります。ブレーキは、ブレーキパッドとディスクローターという金属でできていますが、どちらも一定の柔らかさがあります。しかし冬の寒い時にブレーキをかけると、固い金属同士が摩耗し、通常であれば吸収できる振動が異音となるケースがあるのです。


走行を進めて、ブレーキが暖まってくると異音が軽減することでしょう。

 

 

 

 

 

ブレーキ鳴きへの対処法

 


ブレーキの鳴きを止めるには、原因別に対処方法があります。

 

 

----ブレーキパッドの摩耗が原因の場合

ブレーキパッドが減少して、パッドウェアインジケーターからの音であれ、早期交換が必要になります。パッドが減少しても、もうしばらく使えるかもしれませんが、異音が発生したのであれば、すぐに交換する方が安心できます。

 

 

----振動が原因となっている場合

パッドが摩耗して振動が発生している場合には、素人で原因を判断するよりも、業者に不具合問診をしてもらい、原因を追究する方が良いでしょう。自分でできる対処法としては、パッドの裏面に鳴き止め用のグリスを塗ることです。

 

 

----ディスクローターの錆や摩耗が原因の場合

ディスクローターの錆が原因の場合には、そのうちに異音が少なくなっていることに気付くでしょう。それはブレーキを利用すれば、摩耗によって錆が取れていくからです。もちろんブレーキパッドとブレーキディスクの摩擦面に異常がある場合には、表面研磨をする必要がありますが、これも業者に判断してもらうことをおすすめします。

 

 

 

 

 

ブレーキキャリパーのオーバーホールも有効

 


ブレーキ鳴きが収まらないときには、ブレーキキャリパーをオーバーホールするとよいでしょう。


クルマを停止させるのに重要な部品なので、定期的にメンテナンスしておくと安心です。

 

 

----ブレーキキャリパーを外す

まずはブレーキキャリパーを取り外します。クルマをジャッキアップして、ホイールを取り外してからブレーキホースなどを取り外してキャリパーを分解できるようにします。


ブレーキフルードも交換するのであれば、フルードは抜き取ってもよいでしょう。ロックピンを外してブレーキキャリパー全体を外します。

 

 

----ブレーキキャリパーの分解

ブレーキキャリパーを取り外したら、キャリパー内部の分解を行います。ブレーキパッドを外してから、キャリパーからピストンを抜き取ります。


ピストンの抜き取りには、コンプレッサーのエアで取り外しすることもできますが、飛び出す可能性があるので、ツールを使う方が無難でしょう。

 

 

----部品を交換する

ブレーキキャリパーを分解したら、ゴム部品を交換します。オイルシールやダストシールは再使用できませんので、新品部品を調達します。


オイルシールのカスなどがついていれば、キャリパーを清掃してきれいにしましょう。ピストンも汚れを落とし、磨いておきます。

 

 

----ブレーキキャリパーを取り付ける

キャリパー内部の部品を洗浄したり、新品パーツを取り寄せることができたら、ブレーキキャリパーを取り付けていきます。


シールを取り付けるときには、グリスを薄く塗ってスムーズに動作するようにしましょう。汚れがついていたり、ピストンに錆が出てしまっていると、固着してスムーズに動かないものです。


取り付ける際には、ピストンがスムーズに動くことを確認しておきましょう。部品を取り付けることができたら、ブレーキキャリパーを逆の手順で取り付けます。


ブレーキフルードも抜き取ったなら、ブレーキフルードも交換しておきましょう。

 

 

 

 

 

最後に

 


ブレーキからの異音には、様々な原因があることを理解いただけたでしょうか?!


全ての異音に問題がある訳ではなく、ブレーキパッドが摩耗していることを知らせる機能の可能性もあります。


いずれにしてもブレーキからの異音があるのであれば、早めに業者に依頼をしてチェックしてもらうことがおすすめです。


ブレーキパッドの交換や、振動が発生している部品を特定してチェックしてもらえば、安全にさらに安心して愛車を運転することができます。

 

 

 

 

 

 

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