クルマの日常点検 どうやる?!なぜ必要?!
教習所で路上教習を受ける前に行う日常点検は、免許取得後も安全運転をしていく為に必要なことです。
しかし、「日常点検はやったことがない」「エンジンルームなんて免許を取得してから見たことがない」といった方もいるのではないでしょうか。
クルマの性能も高まり以前より壊れにくくなっていますが、クルマを長く使えるようにするためにも行っていきたいものです。しかし、どのようなことに気をつけたり、どんな点検項目があるか忘れている方もいると思います。
今回のブログでは、クルマの日常点検の項目と、そのやり方についてご紹介していきます。
教習所の第2段階はクルマの点検から行われる
教習所で運転免許を取る為には、第1段階で場内で運転技能を習得し、仮免許を取ります。仮免許が取れると第2段階に入り、路上教習が始まります。
そこで運転前に実施することが「クルマの日常点検」です。路上運転にあたっての注意と路上運転前の準備を行います。
クルマを公道で運転することは、他のクルマも一緒に走行しているため、事前にクルマの状況を確認しておくことで安心して運転することができるようになります。今後、安全運転していくためにもクルマの点検方法は何があるのか説明しましょう。
----日常点検の目的とは
クルマの日常点検をなぜ行わなければならないのか、分からない方もいるのではないでしょうか。日常点検を行わなければいけないのは、クルマの異常を早い段階で見つけるためです。
日常点検を怠れば、整備不良に該当したり、事故につながったりするケースもあります。それらを防ぐためにも、日常点検は欠かせません。
日常点検は道路運送車両法(第47条)でも、使用者の点検・整備の義務があることが定められています。クルマに詳しくない方でも、日常点検は行える項目であるためまずは挑戦してみましょう。
日常点検のポイント
クルマの日常点検で行う箇所はどこかというと、以下の3つになります。
・エンジンルーム内
・クルマ回り
・運転席
日々安全に走行するためにも毎日実施するのがベストですが、少なくとも1か月に一度は実施しておきたいものです。タクシーやバスなど事業用の場合は、使用前の日常点検が必須となります。
クルマを利用する時の点検はポイントを押さえて実施していきましょう。それでは、日常点検のやり方のポイントを詳しくお伝えしていきます。
----エンジンルームのチェック
クルマの日常点検でやっておいたほうがよいのがエンジンルームのチェックです。適切なタイミングは走行距離によって変わりますが、年間1万kmの走行距離であれば、1か月に1回くらいの頻度で確認することをおすすめします。
エンジンルームは、エンジンが冷えているときにボンネットを開けて確認しましょう。具体的には以下の点を確認します。
・ウィンドウォッシャー液の量はどのくらいか
・ブレーキオイルの量と色は問題ないか
・バッテリー液の量は適切か
・冷却水は必要量あるか
・エンジンオイルの色と量は問題ないか
----クルマ回りのチェック
クルマ回りの状態をチェックすることも大切です。毎日目に入る部分ですが、意識的に見ていないと気がつかない部分もあるため、定期的に確認しましょう。具体的には以下の通りです。
・タイヤの空気圧は適切か
・タイヤに亀裂や損傷はないか、不自然に減った状態になっていないか
・溝は適切な深さがあるか、スリップサインは現れていないか
・ランプは適切についているか、汚れや損傷はないか
----運転席のチェック
運転席に座って運転している状態も確認しておきます。これらは普段使っている中で違和感がないか、確認することが大切です。
・エンジンのかかり方や異音の有無
・アクセルを踏んだときの加速や減速の状態に違和感がないか
・ブレーキペダルを踏んだときに床板とペダルの間が適切かどうか
・ブレーキが問題なく効くかどうか
・ウィンドウォッシャー液は出るか
・ワイパーが正常に動き、きれいに拭き取れるか
これらの状態は運転するときに気に留めることが大切です。運転しているときの状態に意識を向け、早めに気付けるように心掛けましょう。
日常点検の際のチェック方法
上記で紹介した日常点検を行う際に、合わせてチェックしておきたいことを紹介します。
日常点検で見落としがちなポイントや、クルマの寿命、安全運転に関する内容もあるため日常点検の際に一緒にチェックしましょう。クルマの知識がない方でも簡単にチェックできる内容です。
----タイヤのチェックの方法
タイヤの劣化具合は、市販のエアゲージを使って空気圧をチェックします。タイヤは、パンクとは異なる「スローパンクチャー」に気を付けなければなりません。
スローパンクチャーとは、時間とともに緩やかに空気が抜けていく現象です。知らぬ間に空気が抜けて、そのまま走行を続けるとタイヤの劣化が進行します。タイヤのサイドウォール(横壁)にひび割れが生じ、バーストにもつながりかねません。
サイドウォール部分にひび割れがある場合、ひびの具合によっては交換をしたほうが安心です。
----バッテリーの確認方法
近年のバッテリーは、密閉式が多く流通しています。また、昔と違いバッテリーの弱ってきたタイミングが容易に推測できません。そのため、3年~5年ごともしくは点検時に交換を推奨された際に交換を検討しましょう。
バッテリーは室内からもチェック可能です。メーター内に、赤色のバッテリー警告灯(プラスとマイナスのマーク)があります。バッテリーが弱っている場合、この警告灯が点灯することもあるため、確認しましょう。
----エンジンオイル交換の目安は?
エンジンオイルの交換は、走行距離5,000km~1万5,000km、もしくは3か月~6か月と推奨されています。走行距離もしくは交換時期の早いほうを目安にしましょう。
例えば、走行距離が5,000kmに達していないとしても、前回の交換から6か月を経過している場合には交換をおすすめします。その理由は、オイルの劣化が時間とともに進行するためです。
オイル交換を怠ってしまうと、燃費低下やクルマの寿命にもつながります。クルマに乗る頻度にかかわらず、定期的に交換しましょう。
----ブレーキオイルの適正量
ブレーキペダルを踏んだ力は、ブレーキオイルの油圧を使ってタイヤのブレーキ部品まで伝わります。力を伝えるために必要なブレーキオイルが不足していると、ブレーキが効かず事故につながりかねません。
ブレーキオイルは、エンジンルーム内のブレーキリザーバータンクに入っています。タンクを横からのぞき、液量が上限(MAX)と下限(MIN)の範囲内にあれば適正です。液量が極めて少ない場合や、補充したにもかかわらず減りが早い場合には液漏れしている可能性が考えられます。
----ワイパーは劣化する
ワイパーゴムは、時間の経過とともに劣化が進みます。劣化が進む大きな原因が紫外線です。屋外にクルマを保管している場合は、特に劣化が早く進むでしょう。ワイパーゴムが性能を発揮できる目安は1年です。
劣化が進んだワイパーゴムは、雨の日に窓ガラスの水滴をきれいに拭き取れません。視界が悪くなり、運転に支障が出るため、ワイパーゴムのひび割れなど劣化具合をチェックしましょう。
----オイル漏れに注意
点検を行う際には、クルマの下もチェックしましょう。万が一クルマにオイルや冷却水、燃料の漏れがあった場合には、地面に染みが残っていることがあります。日常点検時には、クルマを動かして確認すると安心です。
万が一染みを見つけた場合には、整備工場へ相談しましょう。早めに相談することで、大きなトラブルも回避できます。
夏場など暑い季節にクルマの下にある染みは、エアコンで除湿された水であることが多く、その場合は問題ありません。
日常点検は義務付けられている?!
日常点検を普段から実施することで、安全に走行することやクルマの寿命も呼ばすことも可能となりますので、この機会に行っていきたいものです。
日常点検は積極的に行っていきたいものですが、義務なのか知りたいという方もいるでしょう。クルマの点検というと「車検」と「法定点検」が浮かぶと思います。
次から「車検」「法定点検」も含めた日常点検の義務があるかどうかについて詳しく解説していきます。
----車検
車検は「自動車検査登録制度」が正式名称です。乗用車の場合、新車購入時の初回は3年後に、それ以降は2年ごとに行います。
2回目以降に車検を行う場合には「継続検査」とも言われます。車検証に記されているので、見ている方も多いかもしれません。
車検の役割は、安全性の確保や公害防止の為に点検・整備・検査を行い、国の保安基準をクリアしているかどうかチェックすることです。車検を通すことで公道を走ることが可能になります。
車検が切れたまま走行することは法律違反です。道路運送車両法違反になり刑事処罰の対象になり、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。
また、自賠責保険が切れていると自動車損害賠償保障法違反になり1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
車検切れによる違反点数は6点、自賠責保険切れの違反点数は6点、合わせて12点になりますので、免許停止を避けることはできないでしょう。
車検を行う際に自賠責保険と自動車重量税も同時に支払います。自賠責保険に加入していない場合、自動車保険は適用されません。
万一、車検切れのクルマで事故を起こしてしまった場合は、怪我をした相手に対して保障を受けることも出来ない状態になります。つまり、車検を受けることは、公道を走行するための義務ということです。
----法定点検
法定点検は車検と似ているように感じるかもしれませんが、目的は異なります。
法定点検は、クルマが故障をすることなく快適に走行するために確認する点検です。車検は保安基準に適合するかを検査していることに重点を置いていますので、クルマの走行性能を維持させていくためには法定点検は必要だと言えます。
法定点検は道路運送車両法第48条に規定されていますが、受けなかった場合の罰則規定はありません。そのため、12か月点検は受けない方も多いと思います。通常は24か月点検を受けます。それは車検時に行うことになるからです。
クルマは使用年数や走行距離によって消耗していく部分もあります。例えばブレーキパッド等は車検で通ったとしても、その後の走行ですり減ってしまい、安全に運転することが困難になるかもしれません。定期的に点検してクルマの状態を把握することで、この時期には交換が必要だということの指標になります。
法定点検の点検項目数は自家用車の場合、2年ごとに56項目あり、「点検整備記録簿」に点検結果と整備内容について記録されます。どの時期に点検をしたのか、消耗部品の交換はいつ行ったか知ることで、交換時期についても検討することが可能です。
自家用車であれば、点検整備記録簿は2年間保存することになります。実際、どのように点検をしたのか分かるカルテになっていますので、クルマの状況を把握する時に役立つことを考えると、便利でしょう。
----日常点検は道路運送車両法に基づく義務
道路運送車両法によりクルマの日常点検は義務付けられています。そのため、重要性の高い点検だと言えるでしょう。
しかし、ユーザーがクルマの状態を自分で判断する必要があるので、適切なメンテナンスが行われていない場合は、責任を問われることもあります。バッテリーやエンジンオイルなどを意識して見ていれば、トラブルを抑えられるため日頃から意識しておくことが大切です。
日常点検は以前、運転前点検と呼ばれており、運転前に確認する必要がありました。しかし、現在では必要に応じて点検するように変更されています。点検を行う頻度や周期は特に決められていません。行わなかった場合も罰則もないため、重要性が低いようにも思えるでしょう。
しかし、故障内容によっては罰則が課されることもあります。具体的にはライトやランプの故障や電気がつかない場合です。これらには2点と罰金9,000円が課せられます。
日常点検を行う頻度とは?!
日常点検は必要に応じて行うこととされていますが、どのくらいの頻度で行えばよいか分からない人も多いのではないでしょうか。
具体的な周期こそ定められていないものの、トラブルを防止するためには適切なタイミングで日常点検を行うことが大切です。ここでは、クルマの日常点検をどのくらいの頻度で行えばよいかを解説します。
----最低でも1か月に1回は行う
クルマの日常点検は最低でも1か月に1回は行うようにしましょう。トラックやバスなど商業車の場合は、現在でも毎日の点検が義務付けられています。しかし、乗用車の場合はそこまでの頻度は求められません。
日常の違和感に気づくためには、このくらいの頻度で確認しておけばトラブルを未然に防げるでしょう。
ただし、これは年間走行距離が1万kmの場合を想定しています。上記より明らかに走行距離が長い場合は、距離に応じて小まめに日常点検を行いましょう。
----長距離ドライブの前にもチェックを
日常点検は長距離ドライブの前に確認することもおすすめします。長距離ドライブはクルマに負担をかけるため、事前に状態を確認しておかなければ、重大なトラブルになる可能性もあるでしょう。
そのようなトラブルが発生するより前に、クルマの状態を確認し、日常点検を行うことをおすすめします。定期的に行う必要がありますが、長距離ドライブのときには意識的な確認が大切です。
最後に
クルマの日常点検は、タイヤをはじめエンジンルーム内まで含まれます。クルマを所有している以上、日常点検は行わなければなりません。
日常点検を行わなかったことに対する罰則はありませんが、ブレーキランプが点灯しないといった不具合がある場合は取り締まられる可能性もあります。
日常点検の項目は分かっても、自分にできるか不安に思う方もいらっしゃるかもしれません、そんな方はぜひお気軽にレイズまでご連絡ください!
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