アンダーステア・オーバーステアとは?!

2022/09/20 ブログ

 

 

アンダーステア・オーバーステアという単語を聞いたことはありませんか?!


聞いたことはあるけれども、どういうことなのか良く分からない人もいるかもしれません。


今回のブログでは、アンダーステア・オーバーステアについて、その意味やセッティング方法をご紹介していきます。

 

 

 

 

 

アンダーステアとは?!

 

アンダーステアとは、一定のハンドル角で旋回しているときに、速度の上昇とともにクルマの向きが外側に膨らんでいく現象のことです。


アンダーステアの現象は、クルマの前輪の横滑りによるものです。なお、略称として「US」が使われることもあります。

 

 

----アンダーステアのしくみ

クルマの走行中、旋回加速時にアクセルを踏み込むことで、車輪の旋回半径が大きくなります。


そのときに前輪のスリップ角が後輪のスリップ角よりも大きくなっていきます。そのため、前輪の横滑りが起こるわけです。


端的にいうと、前輪が曲がろうとする力よりも、前に進もうとする力の方が強くなるためにアンダーステアが発生します。


アンダーステアが発生してしまうと、さらにハンドルを切ってもクルマは曲がりません。そのため、前輪がグリップを取り戻すまでは速度を戻す必要があります。


なお、アンダーステアはFF車(前輪駆動車)に起こる現象です。

 

 

 

 

 

オーバーステアとは?!

 


オーバーステアとは、一定のハンドル角で旋回しているときに、速度の上昇にともない、クルマの向きが内側に切れこんでいく現象です。


アンダーステアとは真逆の現象となります。略称としては「OS」が使われています。

 

 

----オーバーステアのしくみ

オーバーステアは、ステアリングがオーバーすることであり、FR車(後輪駆動車)で起こる現象です。


ハンドルを切ったまま速度を保ち旋回すると、どんどん内側に回り込んでいき、最終的には車体がスピンしてしまう現象となります。


オーバーステアは、後輪のグリップが遠心力に負けて横滑りを起こす挙動です。


ちなみにドリフト走行は、この特性を生かした走行技術です。ステアリングとペダル操作の高度な技術を必要とします。


しかし、ドリフト走行は、速度規制違反(道路交通法第22条)や急ブレーキ禁止違反(道路交通法第24条)、また中央より左側を走行すべき義務(道路交通法第17条4項)の違反にあたる危険行為なのでやめましょう。


なお、オーバーステアのコントロールは、アクセルをオフにし、エンジンブレーキを利用して行います。

 

 

 

 

 

駆動方式の違いによるステア特性

 


アンダーステア・オーバーステアの傾向は駆動方式によっても変わってきます。ここではそれぞれの駆動方式の大まかなアンダー・オーバー特性を解説していきます。

 

 

----アンダーステアが強いクルマ

FF車は一般的にアンダーステアが強いと言われています。FF車はエンジンやミッションなどが車体前方に設置されているため、どうしてもフロントヘビーになってしまいます。フロントの重量が重いと、フロントタイヤにより多くの負荷がかかってしまうため、アンダー傾向となります。


ひと昔前の4WDもアンダー傾向が強いと言われていました。しかし現在の4WDは必ずしもそうではありません。例えばランサーエボリューションにはACDといったトルク配分機能がついています。これは前後のトルク配分を変えてあげることで、タイヤのトラクションが常にかかるようにするデファレンシャルです。このような技術開発のおかげで、4WDは必ずしもアンダーステアではなくなったと言えます。

 

 

----オーバーステアが強いクルマ

FR車、MR車は一般的にオーバーステアが強いと言われています。その一番の理由は駆動輪がリアについているからです。例えばコーナー中、アクセルを踏むと、駆動輪のタイヤにさらに負荷がかかります。それがタイヤのグリップの限界を超えたとき、オーバーステアが発生します。

 

 

 

 

 

アンダーステアの役割

 


多くのクルマではステアリングにおいて、アンダーステアの特性をもちます。


その理由はアクセルを緩めることでコントロールできるからです。クルマの操作の安全面から、アンダーステアの特性をもつクルマが多くなります。


一方、オーバーステアを打ち消すには、微妙なアクセルコントロールなど、運転操作には一定の技術が必要です。


しかし、普段の生活でクルマを運転していても、アンダーステアやオーバーステアを感じることは少ないでしょう。
冬場の雪道の走行などで、アンダーステアやオーバーステアを体験することはあっても、それ以外ではなかなか感じにくいものです。


急ハンドルを切ってしまったときに、アンダーステアやオーバーステアを体験することはあるかもしれません。
安全に気をつけて急ハンドルにならないよう、気をつけましょう。

 

 

 

 

 

セッティングでステア特性を変える

 


アンダーステア・オーバーステア特性は、セッティングによっても変えていくことができます。車高、スプリングレート、ホイールアライメント、スタビライザーレートなど様々な要素が、クルマの特性を左右します。

 

 

----車高

車高はクルマの特性を左右する重要なセッティングの一つです。アンダー傾向が強いクルマは、フロントの車高をリアの車高より低くしてあげると、アンダーステアが弱まります。逆にオーバー傾向が強いクルマは、リアの車高をフロントよりも低くしてあげると、オーバーステアが弱まります。

 

 

----スプリングレート

一般的にスプリングが硬すぎるよりも、多少柔らかいほうがタイヤはグリップします。アンダーステアが強いクルマはフロントのレートを少し柔らかくし、リアを少し硬くすると良いでしょう。逆にオーバーステアが強いクルマはフロントのレートを少し硬くし、リアを少し柔らかくすると良いでしょう。

 

 

----ホイールアライメント

アンダーステア・オーバーステアはホイールアライメントの点からも改善することができます。キャンバー角やトー角を変えてあげることで、フロントやリアのグリップを改善できます。アンダーが強いクルマの場合、フロントのキャンバーをネガティブ方向に振ってあげると良いでしょう。またリアのトー角をアウトに振ってあげるのも一つの手です。オーバーが強いクルマの場合、リアのキャンバーをネガティブに振ってあげると良いでしょう。またリアのトー角をイン方向にすることも、有効です。

 

 

 

 

 

最後に

 


クルマでカーブを走行すると、アンダーステアやオーバーステアが起きることがあります。


クルマの駆動方式によりいずれかが発生しますが、多くのクルマがアンダーステアの特性をもちます。


アンダーステア・オーバーステアについて対処することももちろん大事ですが、上手いドライバーは意図的にアンダーステア・オーバーステア状態に持っていくことができます。


サーキット等を攻める人はこれらのクルマの特性を操れるよう、セッティングを変えたり、練習を重ねることで、更にタイムアップを望んでいきたいですね。

 

 

 

 

 

 

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