冬はバッテリーが上がりやすい?! その対処法
バッテリー上がりが起こるとクルマを使おうとしても動かなくなってしまい、とても困ってしまいます。
そんなバッテリー上がりは、冬になると起こりやすいといわれています。バッテリーの仕組み上、冬にバッテリーが上がりやすくなってしまうのは仕方のないことなのです。
今回のブログでは、冬にバッテリーが上がりやすい理由と防ぐ方法、上がってしまったときの解決方法をご紹介していきます。
バッテリーはなぜ上がってしまうのか?!
そもそもクルマのバッテリーは、なぜ上がってしまうのでしょうか。それは電気の使い過ぎが原因です。
蓄電池のような役割を果たしているバッテリーは、充電が無くなってしまうと稼働しません。いわゆる「上がりやすい」という状態になってしまいます。
クルマは電力で走行することによりバッテリーの電力がたまり、それを使って走るというサイクルを繰り返してバッテリーを維持しているのです。
車内の電力はライトやエアコンなどに使われていますが、バッテリーの使用量が貯蓄量を超えると、バッテリー上がりの現象を起こしてしまいます。
クルマを停止させているときに、ライトやウィンカーをつけたままにしていると電力がどんどん失われ、バッテリーが上がってしまいます。そのほか、バッテリー上がりで考えられる原因は、バッテリー自体の電力が弱い場合やクルマとバッテリーをつないでいる装置の故障などです。
日常的にクルマを運転していて、電力も大量に使わないにも関わらずエンジンがかかりづらいのなら、整備工場などで1度点検してもらいましょう。
なぜ冬に起こりやすいのか?!
まずはバッテリー上がりが冬に起きやすい理由を見ていきましょう。冬にバッテリーが上がるのを防ぐためにも、以下の内容を理解してください。
----寒さに弱い
バッテリーは化学反応をおこなうことで放電や充電を繰り返していますが、寒くなるとこの反応をうまくおこなうことができなくなります。その結果、バッテリーが上がりやすくなるのです。
----電力を使い過ぎてしまう
冬には、車内を暖めるためにエアコンを使用する方も多いでしょう。また、窓ガラスの曇り除去機能を使う機会も増加します。
これらは使用すると電力を消費するため、十分に充電をおこなわないと電力不足になってバッテリーが上がるおそれがあるのです。
----ライトの点灯時間が長くなる
冬は日が沈んでいる時間のほうが長いので、ライトを点灯している時間も長くなります。ライトの使用も電力を使用するので、十分に充電しないとバッテリーが上がってしまうのです。
バッテリー上がりの前兆とは
バッテリー上がりの原因が寿命であるときには、以下のような前兆が現れることがあります。
・エンジンがかかりにくくなる
・室内灯やヘッドライトが暗くなる
・パワーウインドウが閉まらなくなる・開閉速度が低下する
・アイドリングストップの頻度が減る
・ラジオの音量が不安定になる
このような前兆が現れたときには、バッテリーの寿命が近づいているかもしれません。そのため、交換を検討することをおすすめします。
バッテリー上がりの予防方法
バッテリーは寒さに弱い性質である以上、バッテリーが上がるという現象はどうしても冬場に起きてしまう可能性が高くなります。気温が低い季節は、いつも以上にバッテリーに関するトラブルに注意しなければいけません。
充電切れに備えておくなら、以下のことに気をつけておくと良いでしょう。
----バッテリーを温める
寒さによって放電力が弱まったバッテリーは、自ら電力を確保する力も小さくなる弱点を抱えています。これを防ぐには、専用の保温材を利用しましょう。
エンジン停止後のバッテリー温度を適度にキープする効果があり、冬のバッテリー上がり対策に最適です。バッテリーに貼りつけるだけで使用することができ、クルマの整備をしたことがない方でも安心できるでしょう。
すでに1度上がったバッテリーは上がりやすくなっているため、早めに交換をする必要があります。バッテリーの寿命は2~3年といわれているため、メーカー推奨の使用時期が過ぎている場合も、交換する必要があるでしょう。
----電力の使い過ぎに気をつける
バッテリー上がりを防止するためには、電力の使い過ぎに気をつけることも重要です。電力はライトや電装品の使用によって消費されるので、必要以上にこれらを使うのは避けてください。
バッテリー上がりの対処法
ここからは、バッテリーが上がったときの対処法を3つお伝えしていきます。万が一バッテリーが上がってしまったときのためにも、以下の内容を頭に入れておくとよいでしょう。
----ブースターケーブルをつなげる
ひとつ目は、ブースターケーブルをつなげる方法です。この方法では、ほかのクルマとブースターケーブルという赤と黒のケーブルで接続することで、バッテリー上がりを解消します。
このとき、バッテリー上がりの解消に協力してくれるクルマ(救援車)は、バッテリーが上がったクルマ(故障車)と同じ電圧でなければなりません。電圧は、乗用車は12V・バスやトラックなどの大型車は24Vなので、これを参考に電圧の同じクルマに協力してもらいましょう。
また、ハイブリット車に協力してもらうこともできません。ハイブリット車と故障車をつなげてエンジンをかけようとすると、ハイブリット車に大量の電流が流れて故障してしまうおそれがあるからです。そのため、ハイブリット車以外のクルマに協力してもらいましょう。
ブースターケーブルでバッテリー上がりを解消するには、まず救援車と故障車をできるだけ近づけ、両方のボンネットを開けて救援車のエンジンを切ってください。そして、ブースターケーブルを救援車と故障車のバッテリーに接続しましょう。
ブースターケーブルをつなげる順番は、故障車のプラス端子に赤、救援車のプラス端子に赤、救援車のマイナス端子に黒、故障車のエンジンの金属部分に黒の順です。エンジンの金属部分では、エンジンをつり下げている金属製のフックにつなげるとよいでしょう。
このとき、繋ぎ方を間違えると火花が散るおそれがあります。そうなると、火花がバッテリー周りの水素ガスに引火して火災を引き起こすおそれがあるので、ブースターケーブルを繋げる順番は必ず守ってください。
そして、救援車のエンジンをかけ(AT車はパーキング、MT車はニュートラルに入れておく)、アクセルを踏んで回転数を上げて、回転数を高めに保った状態で2分ほど充電をおこないましょう。
もし、回転数が少ない状態で救援車のエンジンをかけると、電力が消費されたことによって、救援車のバッテリーが上がってしまうおそれがあります。そのため、必ず救援車の充電をおこなっておいてください。
救援車を2分ほど充電したら、故障車のエンジンをかけます。エンジンがかかったことを確認したら、ブースターケーブルを接続とは逆の順で取り外したら作業完了です。
----ジャンプスターターで充電する
「ジャンプスターター」という充電器を使ってバッテリー上がりを解消することもできます。これを使えば、ひとりでもバッテリー上がりを解消することが可能です。
ジャンプスターターは、カー用品店・ホームセンター・ネットショップで購入することができるので、探してみてください。
ジャンプスターターでバッテリー上がりを解消するためには、まず付属のケーブルをバッテリーに接続しましょう。繋ぐ順番は、プラス端子に赤、マイナス端子に黒の順です。
次に、ケーブルをジャンプスターター本体につなげ、電源を入れて1分ほど待った後、クルマのエンジンをかけてください。
エンジンがかかったことを確認したら、ジャンプスターターの電源を切ってバッテリーから黒、赤の順でケーブルを外したら作業完了です。
----バッテリーを交換する
バッテリー上がりの原因が電力不足ではなく寿命のときには、バッテリーを交換しましょう。
バッテリーの交換には、スパナやゴム手袋、保護メガネが必要ですので、用意しておいてください。
バッテリーの交換をおこなうためには、まずエンジンを止めてキーを抜いておいてください。次に、古いバッテリーを取り外していきます。バッテリーには端子が付いているので、マイナス、プラスの順で取り外してください。
プラス端子を取り外しているときは、スパナがマイナス端子や車のボディに触れないように注意してください。もしプラス端子に触れているスパナがマイナス端子に触れると、火花が散って引火を引き起こすおそれがあります。
次に、エンジンを固定している取り付け金具を外し、バッテリーを真上に持ち上げて取り外します。
そして、新しいバッテリーを同じ向きで設置し、プラス、マイナスの順に端子を取り付けたら作業完了です。
エンジン始動後にも注意が必要
ここまで、バッテリー上がりの解消方法についてご説明してきましたが、バッテリー上がりが解消した直後には、すぐにエンジンを切らないようにしてください。
バッテリー上がりが解消した直後は充電がほとんどないので、すぐにエンジンを切ると再びバッテリーが上がってしまうおそれがあるからです。
そのため、エンジンを切る前に充電をおこないましょう。充電は、エンジンをかけておくだけでもおこなわれますが、クルマを走らせるとより短時間でおこなえます。
そのため、エンジン始動後は、クルマを走らせて充電をおこなうのがおすすめです。だいたい30分~1時間程度充電すれば、次回エンジンを始動したときにバッテリーが上がらないほどには充電をすることができるでしょう。
最後に
今回は、バッテリーが冬に上がりやすい理由やバッテリー上がりを防ぐ対策、万が一の場合の対処方法をご紹介しました。
バッテリーは寒さに弱いため、冬場はなかなかその性能を発揮できません。バッテリー上がりを防ぐ対策をしつつ、もしものときに備えて事前にブースターケーブルなどを携帯しておくと安心です。
もし、これらの道具を持っていなくて自分での対処が不可能なときには、ロードサービスを利用やバッテリー上がりを解消する業者に依頼しましょう。
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