クルマにステッカー 貼らないほうがいいの?!
愛車にステッカーを貼って個性を出すこともカーライフの楽しみのひとつです。
クルマのステッカーは、マグネットや乾式タイプなどのさまざまな種類があり、それによって貼り方やはがし方は異なります。
誤った方法でステッカーを貼ると、うまく貼りつけられなかったり、知らない間に法律に違反していたりする可能性があります。また、ステッカーをはがすときは、無理にはがしてしまうとクルマにキズが残るかもしれません。
今回のブログでは、ステッカーを貼りたい場合に覚えておきたいデメリットときれいなはがし方などをご紹介していきます。
クルマにステッカーを貼ってもいいのか
フロントウィンドウや運転席・助手席のサイドガラスにステッカーを貼る行為は、視界を遮り危険なため法律で禁止されています。リヤウィンドウであっても、視界を遮るほど大きなステッカーを貼ると危険な場合があるため、おすすめできません。視界に入らないクルマのボディ部分や後部座席の窓などには、自由にステッカーを貼れます。
メッセージ性のあるステッカーをクルマのボディに貼りたい場合は、ある程度の大きさがあるものを選ぶとよいです。たとえば、「ドライブレコーダーで録画中」というステッカーを貼り、後続車の危険な運転を抑制する場合、サイズの小さいステッカーだと気づきにくいため、効果を発揮しない可能性があります。
ステッカーを貼るメリット
ステッカーを貼るメリットは、簡単に個性を出せる点にあります。クルマのデザインやカラーを変えるのは、簡単ではありません。個性を出したくても、気軽にやってみようとは思えないでしょう。
一方、ステッカーであれば貼るだけで簡単にクルマの印象を変えられます。たとえばショッピングモールの駐車場などで、ほかのクルマと車種や色が同じになることはよくあります。ステッカーをひとつ貼るだけで、簡単に見分けられるだけではなく、おしゃれさを出すことができるでしょう。
また、後続車に見える位置にステッカーを貼ることで、運転手にメッセージを伝えられます。「ドライブレコーダーで録画中」や「あおり運転は危険」のようなステッカーを貼れば、危険な運転を抑制できる可能性が高くなります。ステッカーを貼ることで、このような効果を得られるのもメリットです。
ステッカーを貼るデメリット
自分らしい表現が手軽にできるため、多くの人がクルマにステッカーを貼っています。ただし、車検や売却時にはデメリットになりえることは知っておきましょう。
ステッカーを貼ったままにしておくことで、買取査定額が下がる可能性も出てきます。ここではクルマに自分の好きなステッカーを貼るデメリットについて解説しましょう。
----車検に通らなくなる恐れ
ステッカーを貼る場所によっては車検に通らなくなる可能性がある点はデメリットです。ステッカーを貼ることができない代表的な場所は、フロントガラスと助手席、運転席のガラスです。ガラスにステッカーを貼るのは禁止または制限があり、貼ってしまうと車検に通らなくなる箇所があります。
フロントガラスに貼って良いステッカーは法律で定められた、整備命令標章などに限られていることを理解しておきましょう。個人で貼れるものとしては可視光線透過率が70%以上確保でき、かつ視野を妨げないものとされています。
ステッカーそのものの可視光線透過率が70%以上であっても、クルマに貼ったときの可視光線透過率が70%を下回っている場合は注意が必要となります。模様が入っている、キャラクターやロゴが入っているものも禁止です。
運転席や助手席のガラスもフロントガラスと同様ですが、一部例外があります。盗難防止用のステッカーであれば、ガラス下の淵から100mm以下、または開口部の後ろから125mm以下の位置に貼ることが可能です。
----買取価格が下がることがある
ステッカーを貼ると買取価格が下がる可能性がある点もデメリットといえます。実際の評価や減額は買取業者の判断によりますが、クルマは純正に近い状態であればあるほど買取価格は上がるのが一般的です。
ステッカーの枚数はさほど関係せず、1枚でも複数枚貼っていても買取価格に大きな違いはないでしょう。ただし、法律上貼らなければならないシールの場合は査定に影響することはありません。
個人で貼ったステッカーは良い評価が受けられないため、今後査定を依頼する予定がある方は避けたほうが良いでしょう。
----はがすのに失敗すると跡や傷がつく恐れがある
「クルマに貼ったステッカーをはがしてから査定を受けよう」と考えている方もいるでしょう。ステッカーは粘着力が強く、はがすのには手間がかかります。
ステッカーをはがすためにボディを何度もこすった結果、クルマに傷がついてしまうというケースもあるでしょう。傷の大きさや程度によっては査定額のマイナスにつながります。
あとからステッカーをはがした場合でも、はがした部分が変色している可能性があります。クルマを外に駐車することが多いなど、紫外線がよく当たるような環境にクルマがある方には特におすすめできません。
ステッカーを貼る際の注意点
国土交通省の「道路運送車両の保安基準 第29条窓ガラス」により、窓ガラスは運転者の視野を妨げない状態でなければなりません。そのため、フロントガラスや運転席・助手席のサイドガラスにはステッカーを貼る制限が設けられています。
フロントガラスには、次のステッカーを貼りつける義務があります。
貼りつけ義務のあるステッカー
・整備命令標章
・臨時検査合格標章
・検査標章、保安基準適合標章
・運転者の視野の確保に支障がないものとして告示で定めるもの
・国土交通大臣又は地方運輸局長が指定したもの
など
サイドガラスの場合、「ガラス下縁から100mm以下、ガラス開口部の後縁から125m以下の位置」であれば盗難防止装置のステッカーの貼りつけが可能です。
保安基準が守られていなければ、視界が悪くなるのはもちろんのこと、車検にも通らなくなるため、貼らないようにしてください。なお、ライトやナンバープレートにステッカーを貼る行為も、保安基準では禁止されています。
ステッカーをキレイに剥がすコツ
ステッカーは適切な方法ではがさなければ跡が残ってしまい、買取査定に影響してしまうことがあります。ここでは、「もうステッカーを貼ってしまったができるだけ高価買取してもらいたい」「ステッカーをきれいにはがす方法がわからない」という方に向けて、ステッカーをきれいにはがす方法とコツについて解説します。
----ドライヤーで温める
ステッカーをはがす方法として実践しやすいのは、ドライヤーで温める方法です。ステッカーに使われているのりを高温で温め、やわらかくしてはがしやすくします。丁寧に温めることで、のりの跡を残さずにはがせるでしょう。ドライヤーはほとんどの家庭にあるため、手軽に実践しやすい方法といえるでしょう。
----お湯をかける
ステッカーをはがす際にお湯をかける方法も効果が期待できます。ドライヤーを使う場合と基本的な考え方は同様です。ステッカーに含まれたのりを温めることで、のりをガラスやボディに残すことなくはがせるでしょう。お湯は80度前後で十分です。
効率よくステッカーを温めるためには、お湯を雑巾につけるなどして該当箇所に当て続けると良いでしょう。
----市販のはがし剤を使う
市販のはがし剤を使うこともおすすめです。はがし剤はカーショップなどで購入できるでしょう。はがし剤はステッカーののりを溶かす溶剤が含まれており、内部に浸透することで簡単にステッカーをはがすことができます。
使い方は簡単です。はがし剤をステッカーの周囲に塗り、取扱説明書に記載されている時間放置しましょう。はがし剤が十分にステッカーに浸透すれば、手で簡単にはがせるでしょう。
待ち時間が十分でない場合、のりが溶け切らずのりの跡が残ってしまうことがあります。跡が残らないよう、放置時間はしっかり守りましょう。
----プロに依頼する
「はがそうとしてガラスやボディを傷つけないか不安」という方は、プロに依頼することもおすすめです。クルマに貼られたステッカーは粘着力が強く、年月が経過しているほどきれいにはがすことが難しくなります。ステッカーというよりフィルムのようなものが貼られている場合も、より難易度が上がります。
個人ではがそうとする場合、どれだけ注意深く作業してものりが残ってしまう、ガラスやボディを傷つけてしまうことがあります。プロに依頼する場合はそのようなリスクを最大限回避して作業してくれるため、安心できるでしょう。
プロに依頼する場合の相場としては、1時間につき3,000円~5,000円ほどです。料金設定は依頼する場所によって変わるため、費用については事前に確認しておきましょう。
最後に
ステッカーはクルマを自由にカスタマイズする方法として多くの方が実践しています。
しかし買取査定額が下がる可能性があるため、あまりおすすめできません。はがす方法も存在しますが、ボディやガラスを傷つけるリスクがあることを理解しておきましょう。
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