ハンドルが重い! 故障?!原因は?!

2022/12/27 ブログ

 

 

運転している時にハンドルが重くなったように感じたことがある方もいるでしょう。ハンドルが重く感じるのは勘違いではなく、クルマが故障している可能性もあります。


ハンドルが重いというのも、少しハンドルが重い程度から、両手でハンドルを持たないといけないほどの重さまで様々あります。


いずれにしろ、ハンドルが重くて操作ミスが起こったなんてことになると一大事です。


今回のブログでは、ハンドルが重くなる原因と、その対処法についてご紹介していきます。

 

 

 

 

 

ハンドルが重くなるとは?!

 


ハンドルが「重い」と表現していますが、ハンドルという部品の重量が突然増えてしまうなんてことはもちろんありえません。これは走行中に交差点やカーブに差し掛かって左右に曲がろうとハンドルを操作する際、いつもより力が必要になる状態を指します。


時速数十キロで走っているクルマのハンドルが重くなると事故につながる恐れもあるため、その原因が故障ならすぐに修理を行いましょう。ただ、ハンドルが重いと感じるのは、故障だけが原因ではありません。

 

 

 

 

 

ハンドルが少しだけ重い?!

 


ハンドルがいつもよりもちょっと重いという場合には、タイヤが原因となっている可能性があります。


ハンドルを切ることができるのですが、いつもとは違う重さを感じるのであれば、次の項目をチェックしていきましょう。

 

 

----タイヤが原因かも


タイヤに問題があると、ハンドリングに影響が生じます。ハンドルが少し重くなっている場合には、タイヤの空気圧が不足していることが考えられます。一度運転席から降りてみて、タイヤの状態を確認してみると良いでしょう。


タイヤの空気圧が不足しているのにも、理由があります。
最初に考えられるのは、ただ空気を入れていないということ。普段からクルマのメンテナンスにあまり気を配っていないと、タイヤの空気圧のことは忘れてしまいがちです。


しかし定期的に空気を入れないと、タイヤの空気圧が減っていくのは当たり前のことになります。そしてタイヤの空気圧が減る事で転がり抵抗が向上し、ハンドルを切る時にも重さを感じるようになるのです。


別の可能性として、タイヤがパンクしていることからくる空気圧の減少です。タイヤに釘が刺さっている状態では、徐々に空気が抜けていくのでハンドリングが重くなります。タイヤを外から確認して、釘などが刺さっていないか再確認しましょう。

 

 

 

 

 

ハンドルがすごく重い!!

 


ハンドルがすごく重たい場合には、原因がパワステということが考えらえます。パワステはハンドルを軽く回せるように補助してくれるものですので、故障してしまうとハンドルが重くなるのです。

 

 

----パワステが原因かも


片手ではカーブ走行が困難な時や正確に左右へ方向転換できない場合は、パワーステリアリング(以下パワステ)機構に何らかの異常・故障が発生しているケースが多くなってきます。


また、パワステ機構の故障が原因である場合、遠心力によって本来クルマが曲がりやすいはずの高速走行時でも症状が顕著に表れます。


さらに、この場合はクルマ内部の機械的な故障が原因であるため、タイヤのように見た目で異常もしくはその前兆を発見することは、一般ユーザーにはほぼ不可能です。そのため、何の前触れもなく急激に症状が現れることも多く、危険です。


また、ベテランドライバーの中には、重ステなどと呼ばれるパワステなしのクルマを運転した経験がある方もいるでしょう。しかし、パワステありのクルマが故障した時のハンドルの重さは、パワステなしのクルマの比ではないほどハンドルが重くなるので、注意してください。

 

 

 

 

 

タイヤが原因の場合の対処法

 


ハンドルが重くなる原因が判明したところで、ここからは原因別の対処法について解説します。


まずは、タイヤが原因ではないかと考えられるケースでの対処法を症状が軽く対処しやすい順に整理していきます。

 

 

----タイヤへの空気補充やパンク修理など


タイヤ自体もしくはホイールなどに異常がなく、時間経過で空気が自然に抜けただけであれば、ガソリンスタンドなどで適量の空気を補充することでハンドルの重さは軽減するでしょう。


タイヤの適正空気圧は、運転席側のドアを開けたところか給油口の扉の内側に貼ってあるステッカーを見ればすぐに分かります。そのため、セルフスタンドなどに設置してある空気圧計付きエアタンクを借り、自分で適正値に合わせることができます。


もし、自分で合わせるのが難しい場合は、スタンドやカー用品店のスタッフに頼めば、無料で引き受けてくれるでしょう。


一方、釘などを踏んでパンクしている場合は、ディーラーや修理工場はもちろん、タイヤを販売しているお店であれば修理することができます。


ただし、タイヤに修理不能な異常(ビードの傷・変形など)がある場合はタイヤの交換、バルブやホイールが破損している場合はそれぞれの交換が必要になります。

 

 

----新品のタイヤに交換する


空気圧の減少ほど症状が顕著ではありませんが、その他にもタイヤが原因でハンドルが重く感じるケースがあります。


ゴム製品であるタイヤは、経年劣化によってゴムに柔軟性がなくると動きが悪くなります。そしてグリップ性能やハンドリング性能が徐々に低下します。


古いスニーカーを履いてた時、走りにくいと感じた経験がある方もいるでしょう。それと同じように、古いタイヤを使い続けていると、適正空気圧に合わせていても、なんとなくハンドルが重いと感じる場合があるのです。


そんな中、タイヤメーカーは日々研究を進め、長期間使用してもゴムがへたりにくいタイヤを開発しています。そのため、発売直後の新品・新作タイヤに履き替えると、ハンドルの重さが改善したと感じるケースもあります。

 

 

 

 

 

パワステの故障が原因の場合の対処法

 


次に、パワステ機構の故障でハンドルが急激に重くなった場合の対処法を見ていきましょう。

 

 

----直ちに運転をやめて安全を確保する


パワステ機構の故障やトラブルでハンドルが重くなった場合は、症状が重く、まともに運転できない状態になりかねません。また、前述した通り前触れもなく突然発生するケースもあるため、事故防止と二次被害の回避が最優先となってきます。


具体的には、まずハザードを点灯した上で、路肩や空き地・駐車場など安全な場所まで徐行移動しましょう。


その後、停止版や発煙筒で周りにクルマに異常発生と停車を知らせ、JAFやロードサービスに救援を依頼してください。


この時、クルマの中に残ったり追突や渋滞を避けようと後続車を誘導したりしようと思う方もいるかもしれませんが、クルマの近くに残っていると、二次事故が発生した際に巻き込まれてしまう恐れがあります。


クルマのことが気になる気持ちはよく分かりますが、こういった時はクルマから離れて一定の距離を保ち、プロの救援が来るまで見守っていたほうが安全です。

 

 

----点検と修理を受ける


タイヤが原因でハンドルが重いと感じた場合は、自分で対処し状態を改善することも十分可能です。また、ハンドルが重いと感じた直後は症状も軽く時間をかけて進行するため、自走してガソリンスタンドなどに駆け込むこともできるでしょう。


一方、パワステの故障が原因である場合、一般ユーザーが故障箇所を的確に判別し、復旧・修理することはまず不可能です。また、急激に症状が現れるケースも多いため、安全面を考えるとできるだけ自走するのは控えたほうがいいでしょう。


パワステと一言で言っても種類があり、その種類によって故障した箇所も修理方法も様々です。そのため、パワステが原因でハンドルが重くなった場合は、整備士が所属しているディーラーや修理工場において詳しい点検と修理を受けることになります。

 

 

 

 

 

ハンドルが重くなるのを予防するには?!

 


ハンドルが重くなる原因がはっきりと分かれば、完全に予防できないままでも症状が出るのを遅らせることはできるでしょう。


そこで、クルマのハンドルが重くなるのを予防・遅延する方法を紹介していきます。

 

 

----タイヤの状態を常に適正に保つ


タイヤの空気圧は、パンクや関連パーツの損傷がなくても自然に低下するので、定期的に点検し補充するよう心掛けましょう。


ただし、正常なタイヤから空気が漏れていくスピードは非常にゆっくりです。1ヶ月に10~20kPa程度減っていくと言われています。(タイヤの適正空気圧は220~240kPa程度です。)


個人差はもちろんありますが、適正空気圧から1割空気が減ると、ハンドルが重く感じ始めると言われています。そのため、計算上1ヶ月に1度空気圧を点検し補充してあげれば、ハンドルが重くなる前に対処できるでしょう。


この時、タイヤにひびや傷などが入っていないか、残溝があるかなどを目視で確認しておくとより安心です。


また、ひびや傷がなくても空気が抜けるのが早い、1本だけ余計に減っているという時は、目に見えない不具合が隠れている場合もあります。そのため、タイヤショップやスタンドの店員さんに詳しく点検してもらうようにしましょう。


空気圧を高めに設定すると幾分タイヤが軽く感じる場合もあります。偏摩耗による寿命低下やグリップ力低下の要因となるので、高速道路走行時など一時的な場合を除き、適正に合わせるのがベストです。

 

 

----パワステ機構の定期的な点検を受ける


常に路面と接地し、熱や摩擦にさらされているタイヤと比較すると、油圧式であれ電動式であれ、パワステ機構の故障・トラブルはそう頻繁に発生するものではありません。


また、一般ユーザーが故障の予兆を見つけることも困難です。そのため、法定点検や車検、他のメンテナンス実施時にでも、パワステの詳しい点検を依頼しておきましょう。


ただし、将来的に故障やトラブルを引き起こす種(オイルホースの劣化など)がもしあったとしても、パワステ機構が動いてさえいれば、定期点検や車検をそのまま通過する可能性もあります。そのため、パワステを見てもらうよう一声かけておいたほうが良いでしょう。

 

 

 

 

 

最後に

 


ハンドルが重いという状態は、パワステの装置が故障していることを原因としています。パワステにも、油圧と電動式の2種類が存在し、それぞれ故障する部品が異なります。


タイヤが原因となっている場合には、空気を入れるだけで問題が解決する場合もありますが、パワステの故障の場合には無理をして運転をせずにディーラーや修理業者に持ち込みましょう。


普段の点検を良くしておくということ、また無理をして運転をしないということは安全にクルマを運転するのに不可欠なことです。また急にハンドルが重くなったのであれば、クルマが動いているうちであれば、比較的容易にハンドルを切ることができますので、路肩を見つけてクルマを寄せ、安全に停車できるようにしましょう。

 

 

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