カプチーノ豆知識 「やってはいけないこと」
-----ドアの閉め方
ドアの内張りは薄手のMDF材にビニール製の内装で化粧が施され、プラスチック製のクリップで留められています。このMDF材はかなり軟弱で、ドアを強く閉めることを繰り返すと内張り上部のプラスチックのネジ部分が折れてしまい修復不可能となる場合もあります。
できるだけ必要最小限の力でドアを閉めることを心掛けて下さい。
-----オイル交換
オイル交換を怠るとタービンブローの原因となります。
※タービンブロー:エンジンのターボチャージャーが壊れること。ターボチャージャーが壊れると自走することはできますが、ブーストがかけられなくなるのでクルマ本来の出力ができません
チューニングメーカーのMGMがカプチーノを使用して以下の実験を行い、実証しています。
■共通事項
1:エンジン スズキF6A
2:走行距離やO/H歴に関係なく、タービンを交換するまでの期間でオイル管理が不明もしくは粗雑だったエンジンが搭載されていた車両
3:原因としてオイルストレーナーからターボまでの間で大量のスラッジが発見されたこと
4:他車種で発生しなかったこと
5:実テストで同結果が得られたこと
■テスト内容
第一テスト:オイル交換を5000km以上行わないで、その後にタービンを交換
第二テスト:5000km以上オイル交換を行わないで、オイル交換をしてフラッシングをしてからタービン交換
このテストを車両を変えて2回ずつ行った結果、4台共にタービンブローしました。※タービン交換時もオイル交換しています
また、同じ状態のエンジンでフラッシングを2回行い、さらに2000kmの定期オイル交換を3回行った後にタービン交換した車両ではブローしませんでした。※テスト期間5ヶ月
中古車においては対策のしようがありませんので、過去の整備履歴が不明な車両についてはオイルパンからタービンまでのラインを新品に交換することをおススメします。
-----オイル漏れ止め剤
漏れ止め剤の中には内部でゲル化して被膜を作り、強力かつ即効でエンジンオイル漏れを止める商品がありますが、オイルラインを詰まらせる可能性が高いためおススメできません。特にカプチーノのタービンへのオイルラインは細くて詰まりやすいため、タービンブローの原因となります。
-----極寒時の空ぶかし
北海道の冬のように-10℃以下になると、オイルは水あめのように硬くなります。この状態で無理にエンジンを空ぶかしするとオイルラインに高圧がかかり、特にオイルエレメントを支える板バネがくり返し高圧を受けることで、伸びきって支えきれなくなります。それが原因でろ過されないオイルがエンジンの各部を回り、色々な部品の摩耗を早めてしまいます。
ですので、早く暖めたいからと言っても空ぶかしは絶対にしないで下さい。
-----キャブクリーナー
スロットルボディにはセンサ類が多数あるため、泡状のキャブクリーナー類を使用すると稀にセンサ類がショートすることがあります。そうなると過大な電流がECUに流れECUの故障の原因になります。このため、スズキのディーラーではキャブクリーナー類は使用しないようになっています。
整備作業上の留意点 スロットルボデーの清掃時の注意点(スズキ株式会社資料)
■スロットルボデー清掃時の注意事項
スロットルボデー内に付着したカーボン類の清掃作業において、スプレー式洗浄剤(石油系溶剤)を直接スロットルバルブやISCバイパス通路に吹き付けるとISCバルブ内部に洗浄剤が侵入し、コイル線の絶縁被膜が溶解してショートし、ISCバルブが作動不良となる場合があります。また、コイル線がショートするとエンジンコントローラー(ECU)のISCバルブ駆動用回路に過電流が流れエンジンコントローラー(ECU)が破損する場合があります。
つきましては、下記の作業ポイントに注意してスロットルボデーの清掃作業を実施して下さい。
■清掃作業ポイント
・スプレー式洗浄剤(石油系溶剤)を直接スロットルボデーのボア内部に吹き付けない
・スロットルバルブ及びボア内に付着したカーボンは綿棒に洗浄剤を染み込ませて清掃する
-----ドアミラー脱着
ドアミラーを脱着するためには、ミラーの付け根のカバーを外す必要があります。このカバーは小さな爪で引っ掛けているだけなので、簡単に着脱できますが、経年劣化などにより必ずと言っていいほど外す時に爪が折れてしまいます。爪が折れてしまうとカバーの取り付けができなくなってしまい、付いているつもりでも走行中に脱落する可能性もあります。
カバーは部品供給されていないので、手に入れるためにはミラーとのアッセン交換となり17,000円ほどかかってしまいます。
-----鍵穴に潤滑油
鍵穴はイグニッション、ドア、トランク、グローブボックス、センターコンソール小物入れにありますが、特にドアの鍵は経年使用により動きが渋くなります。
この時、CURE5-56に代表される潤滑油の類を注入し一時的に鍵の動きをスムーズにする人も多いですが、シリンダー錠の構造上、潤滑油を注入することによりゴミが付着しやすくなり故障の原因となる場合もあります。
基本的なメンテナンスはパーツクリーナーで洗浄するだけで充分です。また、鍵専用のパウダー状の潤滑剤も販売されていますので、こちらの使用をおススメします。
-----オープンでのスポーツ走行
カープチーノはオープンカーであることから、オープン状態で走行することを前提に作られていますが、屋根がない状態でのスポーツ走行は車体に歪みを生じさせます。
このため、サーキットを始めとするスポーツ走行ではクローズ状態で走行することを必須としないと、最悪の場合にはスポット溶接部分が剥離することもあります。
-----クラッチディスク
純正相当品として販売されているクラッチ・ディスクにはダンパースプリングが3本しかついていないものがあり、カプチーノで使用すると我慢できないほどの振動が発生することがあります。
これは、同じエンジン型式のNA車や横置きエンジンで使用されるクラッチ・ディスクもサイズが同じであることから装着可能であり、しかも安価であることから流用されていると考えられます。
純正品のダンパースプリングは4本で、なおかつダブルスプリングとなっており振動を抑える効果が高いのです。
同じ症状がジムニーでも確認されていますので、使用は避けた方が無難でしょう。
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