カプチーノのメンテナンス豆知識 ➁
-----吸気系
■エレメント
・エアクリーナーボックスよりエアクリーナーエレメントを取り出す
・エアクリーナーボックスに取り付けた時に上に向く側に、圧縮エアを吹き付けほこりを取り除く
・汚れが著しい場合や損傷がみられた場合には交換をする
■アクセルケーブル
・アクセルケーブルの遊びを点検し、不具合があればロックナットを緩めアジャストナットでケーブルの遊びを確認する
※アクセルケーブルの遊び
全開時スロットルボディ側:1~2mm
全閉時アクセルペダル側:6~8mm
■アイドル調整
1.エンジンを完全暖気状態にする
2.アイドリング回転数が規定値にあるか確認する、外れていればアイドルアジャストスクリュで調整する※アイドリング回転数:950±50rpm
3.点火時期を合わせる
■スロットルボディ
・スロットルボディには多数のセンサ類があるため、泡状のキャブクリーナーを使用すると稀にセンサ類がショートすることがあり、過大な電流がECUに流れ込み故障の原因となります
・スズキのディーラーではキャブクリーナー類は使用しないようになっています※アイドルアジャストスクリュを取り外して洗う時などに限定して使用することが推奨されています
-----タービン
前回のブログにも記載しましたが、カプチーノのタービンへのオイルラインは細くスラッジやゴミにより詰まることがあります。このため、オイル交換は早めに行い、使用するオイルも100%化学合成のオイルが推奨されています。
また、例えば相当距離を走ってエンジン内部が摩耗し各部のクリアランスが大きくなったクルマや、オイルがリークして油圧が低下したり、オイルポンプ能力が低下して規定の油圧が掛かっていないクルマに低粘度オイルを使用すると、タービン内ではオイル切れを発生させます。
このようなトラブルを回避するためには、エンジン調整によりアイドリングを1000~1200回転ぐらいに上げ油圧を2kg/㎠以上にしておくか、エアコンスイッチを入れてアイドルアップ状態にしておくなどの対策をしましょう。
なお、北海道の冬のように-10℃以下になるとオイルは水あめのように硬くなります。この状態で無理にエンジンを空ぶかしするとオイルラインに高圧が掛かり、特にオイルエレメントを支える板バネがくり返し高圧を受けることで伸びきってしまい支えきれなくなってしまいます。
それが原因でろ過されないオイルがエンジンの各部を回り、いろいろな部品の摩耗を早めてしまいます。ですから、早く暖めたいからといっても空ぶかしは絶対にしないで下さい。
■構造
カプチーノのタービンは「ジャーナルメタルタイプ」と呼ばれる、オイルでタービンブレードのシャフトを浮かせるタイプのタービンです。※フルフローティング方式ともいう
これはシャフトとベアリングが油圧支持されており、ベアリング自体がシャフトの約半分の回転数で回転して、シャフトとベアリングおよびケースの相対速度を低くしています。
-----排気系
■エキゾースト・マニホールド
エキゾースト・マニホールド(エキマニ)は鋳鉄製で強度は十分にあります。しかしながら、タービンと接続する部分のボルトが緩みやすいという欠点があります。
このため、振動による負担がエキマニにかかり、エキマニにクラックが入ることがよくあります。
ですので、車検時などにボルトの増し締めをおススメします。
また、クラックが入ると排ガスが漏れることとなり、交換が必要になります。
-----動力伝達系
■クラッチ
エンジンの動力をミッションに伝えるクラッチは、使用することで摩耗していき交換が必要となります。交換の目安は乗り方で大きく変動するため、10,000km走行で交換が必要な場合もあれば100,000km程度までもつ場合もあります。
クラッチが滑りだしたら早めに交換するようにしましょう。
完全に滑ってしまうと走行不能になってしまいます。
摩耗の前兆
・クラッチの遊びが少なくなる
・3~5速での加速時にエンジンの回転と加速がシンクロしない感じがする
摩耗の限界近く
・クラッチの遊びを調整してから、また遊びが少なくなる
・3速でエンジンブレーキがほとんどきかない
・1~3速での加速時にエンジンの回転と加速がシンクロしない
車上点検
クラッチペダルの遊び
クラッチペダルをゆっくり手で押していき重くなった場所との差を測定する※遊び:20~30mm
クラッチペダルの遊びが上記の値を外れている場合には、クラッチレリーズアーム側で調整する。
クラッチケーブル
クラッチケーブルを目視で点検し、次のような状態のときは交換する
・ケーブルの摩耗が激しい
・ケーブルがほつれている
・ケーブルの極端な曲がりまたはねじれ
・ブーツの損傷
・端部摩耗
■ミッション
ミッションのメンテナンスは定期的にオイル交換を行うことと、オーバーホールとがあります。
オイル交換
車両をリフトアップし、必ずミッションにあるオイル注入口のドレンボトルを取り出します。これは万が一、オイル排出口のボルトを取り外した後に注入口のボルトが何らかの原因で取り外すことができなくなった場合にミッションオイルを注入することができなくなり車両が不動となることを防ぐためです。
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