カプチーノのメンテナンス豆知識 ➂

2020/06/01 カプチーノブログ

-----ボディ

 

■洗車

 

洗車機

カプチーノはオープンカーであることから、洗車機による洗車は室内へ水が浸入する原因となります。

また、他の乗用車とは形状に大きな違いがあることから洗車機のセンサーに反応しない可能性もあり、洗車機による破損の原因ともなります。実際に洗車機がフロントガラスを突き破ったという事例も報告されています。

さらには、ボンネットと屋根がアルミでできているため、洗車機の負荷により変形する可能性もあります。

カプチーノの洗車は手洗いが基本であり、洗車機による洗車は避けた方がいいでしょう。

 

鉄粉

アルミホイールに鉄粉が付着しやすいのと同様に、カプチーノのボンネットや屋根にも鉄粉の付着が多くなります。これを放置してしまうと鉄粉が錆びてしまい、塗装面に食い込んでしまうと除去するために再塗装が必要になる場合もあります。

鉄粉の存在はボディを手でなぞっても分かりにくいのですが、タバコなどの箱の外装フィルム(セロファン)に指を入れ、フィルム越しになぞるとよく分かるかと思います。鉄粉の除去には専用洗剤もありますが、粘土クリーナーの方が簡単で取りやすいのでおススメです。

 

 

■雨漏り

カプチーノはオープンカーという車体構造上、経年劣化などが原因となり雨漏りが発生することがあります。雨漏りが発生する部分は大多数が屋根周りですが、トランク内への雨漏りなども報告されています。

 

屋根

センタールーフとサイドルーフの間から入った水は基本的に前後のウェザーストリップを越えて排水されるようになっています。ですが、前後のウェザーストリップが硬化して変形してしまうと排水処理ができずに逆流し、センタールーフのウェザーストリップをオーバーフローするようになってしまいます。

 

センタールーフの左右にあるウェザーストリップは接着剤で固定されており、ルーフの脱着を繰り返すと剥離してきてしまいます。この状態ですと、少量の雨では問題がなくても大雨の際には隙間からオーバーフローして漏れだす可能性が高くなります。

また、左右のルーフのセンタールーフ側の前後にはセンタールーフの前後部分を抑えるためのサイコロ状のゴムが付いています。これも接着剤での固定なので簡単に脱落してしまいます。このゴムが脱落してしまうと、やはり大雨の際にはオーバーフローしてしまいセンタールーフ部分から雨漏りが発生します。

 

トランク

トランクへの雨水の侵入はウェザーストリップの原因以外には2通り報告されています。

・スペアタイヤの収納部分のグロメットの破損および脱落

・テールランプの配線のグロメットの破損

 

 

■錆

既に20年以上も前の車体ですので、各部に錆が発生しているケースが多くみられます。

 

下回り

ボディの下回りは走行時の接触やタイヤがはねた石などが原因で傷が入り各所に錆が発生します。

純正のボディコートは塗装が薄く、簡単に錆を誘発してしまうので早い段階でアンダーコート(シャーシブラック)を吹く必要があります。

 

また、フェンダーとサイドシルとの接合部分はタイヤがはねた石が常に当たってしまうため、塗装が落ちて底側が錆びている車体が多くなっています。

 

フロア

フロアのカーペットをめくってみると、錆が発生している車体が多くなってきています。原因は、シートの後側はリヤウインドウから侵入した雨水が排水される際に残ってしまい湿気となることです。足元前方の錆は、エアコンによる結露やボディ底から錆びてきているなど原因は様々です。

 

メンバー

メンバー自体は大丈夫ですが、リヤのメンバー取り付け部分周辺は水が溜まりやすく錆びやすくなっています。

 

ルーフ

ルーフ自体はアルミ製なので錆びにくいと言えますが、傷などが入って塗装が落ちてしまうとアルミ特有の錆が発生し補修が面倒となるので注意が必要です。

 

ネジ類

ネジ類は全て鉄製であり、塗装やメッキが厚くないため錆びやすいです。また、雨水の溜まりやすい場所にあるネジ類はネジ山が朽ちてしまうほどに錆びてしまうこともあるので注意が必要です。

-----インテリア

 

■シート

前期型のEA11Rのシートは合成ビニール製で、後期型のEA21Rのファブリックと比べると破れやすくなっています。特に、運転席の脇腹あたりが破れることが多いですが、これはシートベルトの金具が擦れて破れてしまうのだと考えられます。

また、シートベルトを装着せずに運転しても同じことになります。

 

・シートベルトは必ず着用する

・乗り降りの際にシートベルトの金具に注意する

 

 

■ドアノブ

室内側のドアパネルにあるドアノブは経年劣化により白濁してきてしまいます。

アーマオールなどの保護材をこまめに塗布することで、劣化を抑えることができます。

また、室内側のドアノブは同世代のセルボと共通となっています。

-----エクステリア

 

■屋根

屋根はアルミでできており、ボンネットと共に変形しやすくなっています。特に、トランクへの収納は細心の注意を払わないとエクボができやすいです。

・屋根のフックによりエクボができる

・トランク内の屋根以外の収納物によりエクボができる

 

 

■窓

 

ウォッシャータンク

フロントウインドウに使われるウォッシャータンクは紫外線による経年劣化でボロボロになってしまいます。特に角の部分が劣化しやすく、指で軽く押すだけで穴が空いてしまうようになってしまいますので注意が必要です。

 

ワイパーアーム

ワイパーアームは鉄製で、マットブラック塗装が施されています。このため、アームに雨水が残りやすく錆びが発生しやすいという特徴があります。クリア塗装をすれば錆には有効となりますが、光沢が出るので見た目がスポイルされます。車両の保管状況(青空駐車か車庫保管か)によって錆の発生状況は違ってきますので、状況に応じて錆が出る前にマットブラック塗装を行うことで錆びの防止になります。

 

ブレード

ワイパーブレードは摩耗や経年劣化が激しいので、車検時には新しいものと交換することが推奨されています。

払拭時にビビりや拭き残しが生じた場合には、事故を防ぐためにも早めに交換した方がいいでしょう。

 

パワーウインドウ

カプチーノのパワーウインドウはセンターコンソールにスイッチがあり、オート機能はついていません。EA21Rより、子どもがスイッチを誤作動させるのを防ぐためにロックスイッチが付けられました。

 

パワーウインドウのモーターは容量が小さく、負荷が掛かると故障することも多いです。窓のサッシについているゴムのウェザーストリップが劣化すると窓の開閉がスムーズにいかなくなり、モーターに負担がかかります。ですので、メンテナンスが必要となります。

 

<メンテナンス方法>

・ウェザーストリップにゴム製品用の復活剤を使用することで動きがスムーズになります

・劣化が進むと復活剤を使用してもスムーズに動きません、その場合には新しいものと交換しましょう

 

 

■ミラー

 

ドアミラーカバー

ドアミラーの脱着は根元にあるカバーを取り外して行いますが、カバーは小さな爪でドアミラーに装着されています。この爪は経年劣化によって脆くなっているので、慣れている人でも折れてしまうことが多いといいます。

1ヶ所の爪が折れただけであればカバーは装着できますが、そのままで走行していると脱落してしまう恐れもありますので注意して下さい。

 

ミラー

ドアミラーのミラーの脱着は、ミラーをボディ側に向けると見える内部のネジを外すことで可能です。

 

 

■ヘッドライト

カプチーノのヘッドライトはEA11RのものとEA21Rのものとで違いがあります。外観上の違いはレンズ面で、ハイビームとロービームの間に刻印があるものがEA21Rのものです。

なお、EA11RでもリミテッドⅢでは刻印のあるヘッドライトとなっていますので、EA11Rでも平成6年あたりから刻印のあるものに変更されたのだと思われます。

 

<使用バルブ>

・ハイビーム

形状:H1

定格:12V55W

 

・ロービーム

形状:H3

定格:12V55W

 

・ポジション

形状:T10

定格:12V5W

 

レンズ

ヘッドライトはレンズがポリカ―ボネント製ですので、紫外線により変色(黄ばみ)が起こりやすくなっています。特に前期型のヘッドライトはその傾向が強く、車検時に光量不足で通らないこともあるようです。後期型は対策が施されており、変色しづらくはなっていますが変色を起こさないわけではありません。

 

<予防>

・できるだけ青空駐車は避ける

・コーティング剤により保護する

 

配線

カプチーノのヘッドライトはマイナススイッチ(アースコントロール)です。このため、市販のHIDキットを装着する時などに使用電力が定格内であってもリレーが必要となる場合があります。

ヒューズは運転席足元にあるヒューズボックス内に15Aが左右2個あります。

 

 

■フロントウインカー

 

脱着

長いタッピングビス1本でバンパーに固定されています。ビスの反対側はバンパーの穴にはめ込むことで固定されています。

 

バルブ交換

前述した脱着の方法により、本体をバンパーから外します。ウインカー本体の裏側にタッピングビスが2本あり、このビスを外すことでレンズが外れます。レンズを外すとバルブが見えますので交換することができます。

 

 

■バックウインドウガーニッシュ

リヤウインドウの下にあるハイマウントストップランプを取り巻くガーニッシュ。

ボディとの間にゴム製のモールディングがあり、経年劣化でひび割れてくるもあります。また、ガーニッシュ自体も紫外線による劣化で色褪せが進み白くなってきてしまいます。

 

<取り外し>

1.センターコンソールを外す

2.リヤトレイを外す

3.リヤウインドウ下端あたりのボディ側にある黒いシートを取り外す※破れやすいので注意

4.ネジ類を取り外すとガーニッシュが取り外せる

 

<お手入れ方法>

経年劣化の主な原因は紫外線であることから、なるべく日陰に駐車するというのが一番の方法となります。

日常のお手入れは、ガーニッシュが樹脂製ですので樹脂用の保護剤を使用して下さい。

また、運転席側にあるSUZUKIの文字は黒いステッカーですので、強くこすると剥がれる恐れがあります。

 

 

 

 

 

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