ジムニーではなくジムニーシエラを選択する理由
今なお絶大な人気で、納車まで時間のスズキ ジムニーとジムニーシエラですが・・・
いざ購入を決めても、迷ってしまうのはジムニーとジムニーシエラのどちらにしようかということ。
どちらにもそれぞれのメリットがあるから中々決められない、という方も多いかと思います。
今回のブログでは、ジムニーシエラを選択した方のその理由などをご紹介していきます。
ジムニーとジムニーシエラの違い
詳しい違いについては以前のブログ【ジムニーとジムニーシエラの違いについて】をご参照下さい。
まず、ジムニーを「軽自動車だから選ぶ」という方には、今回のブログテーマは合わないかもしれません。
自動車税を比較すると、ジムニーが10,800円に対してジムニーシエラは35,000円にもなります。
高速道路料金も軽自動車にはメリットがあります。NEXCOの料金設定によると、軽自動車は普通車1km当たりの料金×0.8という料金設定になっています。
軽自動車の金銭的なアドバンスを考えて、ジムニーを選ぶ人も少なくないでしょう。
ジムニーとジムニーシエラを比較した時、ジムニーがことさら劣っている点はほとんどありません。とはいえ、その小さな差が人によっては大きなポイントになってくるかもしれません。
1.5ℓエンジンはシエラにベストマッチ
ジムニーシエラは運転席と助手席にシートヒーターと、電動格納式&ヒーテッドドアミラーが全グレードに標準装備、という話は置いておいて・・・
ジムニーシエラの魅力といえば、何といってもその動力性能です。
エンジンの排気量が1.5ℓ(最高出力102ps/最大トルク130Nm)のJB74に対して、JB64は660cc(最高出力64ps/最大トルク96Nm)なので、当然だと言う人もいるかと思いますが、先代のJB23/43はむしろ逆でした。
1.3ℓのジムニーシエラの方がレスポンスが悪く、高速道ではまるで速度が伸びず、普通車としてのメリットは運動性能に若干長けているくらいでした。
しかし現行型になってからは、ジムニーシエラは税金を多く納めた分のメリットを享受できるようになっています。
K15B型1.5ℓエンジンのフィーリングが、極めてジムニーシエラというモデルにマッチしているのです。
ことさらレスポンスの良さがいい、パワフルだというわけではないですが、欲しいところできっちりとトルクを発生させてくれます。M13A型エンジンと比較すると、高速道の上り勾配でも、これでもかというほどにアクセルを踏み込む必要性もなくなっています。
一方、ジムニーに搭載されるR06A型決して悪いエンジンではないですが、ECUの制御を少し残念に感じる人が多いようです。せっかく先代のK6A型よりも圧縮比を高くし、過給圧が低い状態から気持ちよく立ち上がっていくはずなのに、調子に乗ってグッと踏み込むと途中で出力がカットされるという残念な現象が起こるのです。
さらにオフロードでは、ブレーキLSDトラクションコントロールという電子デバイスが加わることでさらに厄介なことになります。ブレーキLSDトラクションコントロールは4H時の全域と、4Lの発進時に利く機能ですが、タイヤが空転し始めると自動でブレーキを利かせて、さらにエンジンの出力を抑えることでトラクション(タイヤと路面の摩擦で前に進もうとする力)を回復する機能となっています。
これはABSユニットを流用することで実現できるデバイスですので、昨今では様々なメーカーがSUVに採用しています。新雪や砂地などからの脱出が容易になるというありがたい機能ですが、ジムニーではこれが迷惑になることもあるのです。
林道でもシエラは扱いやすい
例えば、荒れた林道で発進させる際にジムニーというキャラのクルマであればものともしないはずなのに、大きくアクセルを開けると制御が働いてエンジンストールを起こしてしまうのです。
初めてこれを経験した時には、電気系統の故障かと思いました。しかし、MT車である以上はアクセルを少し開けないと発進できないし、目の前の大きな石を乗り越えることはできません。
さらにはオフロードの長い急な上り坂。路面が乾いている時は、タイヤが空転しやすくなります。しかも後輪荷重気味になるので、前輪はズルズルとスリップしています。そこでアクセルを多めに踏もうものなら、いきなり出力カットしてしまいます。ECUに不満を言っても仕方がないですが、空気をもう少し読んでほしいところです。
しかしこういったことはジムニーシエラではほとんど起こりません。一般道でもオフロードでも、とても「普通」です。
もちろん1.5ℓという排気量が生みだすパワー&トルクの余裕のおかげということもあります。ブレーキLSDトラクションコントロールこそ、こちらも少し残念な部分はありますが、それが働かない4Lではトルクを使ってのんびりとオフローディングを楽しむことができます。一般道を走っている時にいきなり失速するようなこともありません。
併せて運転のしやすさにも寄与しているのが、運動性能です。外観の通り、ジムニーシエラはジムニーに比べてワイドトレッドです。
ジムニーシエラが前1395mm/後1405mmに対して、ジムニーは前1265mm/後1275mm。
現行型ジムニーシリーズは先代よりも高重心になったため、ジムニーもトレッドを40mmほど広げているのですが、それでも峠道などに行くと十分とは言えません。フワッとしたアッパーボディの挙動を感じてしまうのです。
ジムニーは先代(JB23)と比べるとエンジンが前方に移動していて、高重心になったことからヨーイングが強まっているとの声も多いです。
意外と知られていないですが、そもそもジムニーシエラは海外をターゲットにしたモデルなのです。スズキは、先々代ジムニーの北米用モデル・サムライが「横転事故の危険が高い」として告発、提訴された過去があります(裁判の結果はスズキ側の勝訴)、その経験ゆえに開発陣もジムニーシエラのコーナリング性能のセッティングには相当の注力をしているはずです。
長距離運転にはシエラの余裕が嬉しい
ジムニーとジムニーシエラの差は日常よりも、ロングドライブ時に思い知らされます。
様々なシチュエーションを長時間走っていると、精神的にも肉体的にも疲労が蓄積されるものですが、ジムニーシエラは疲労度がジムニーに比べると圧倒的に少ないと言います。
排気量の差が疲れにくさとなって表れているのでしょう。
最後に
ジムニーシエラの長所についてご紹介してきましたが、決してジムニーがダメなクルマというわけではありません。
ジムニーの方が自分のライフスタイルにはピッタリなんだ!という人もたくさんいらっしゃると思います。
しかし「シエラは普通車だから高そう」という先入観だけでシエラを候補から外すのはかなりもったいないです。
ジムニーとジムニーシエラのどちらを選ぶか決めるのには、価格差もありますが、将来的にどのように愛車を使っていきたいのかを考慮した方が決めやすいでしょう。
ジムニーとジムニーシエラ、この2つは別物だと再認識したうえで、どちらにするのかじっくりと考えてほしいと思います。
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