ジムニーの納期がいまだに1年かかる理由

2021/04/13 ジムニーブログ

 

新車の納期(契約から納車されるまでの期間)は、車種によって違いがありますが短ければ、販売会社に在庫がなくても1ヶ月ほどで納車されることが多いかと思います。

 

ところが、スズキのジムニーとジムニーシエラの納期は際立って長いといえます。その納期について、販売店は以下のように話してくれました。

 

「ジムニーとジムニーシエラの納期は、今でも基本的には1年になる。時々7~8ヶ月に短縮されるが、再び延びることが多い。少なくとも契約された時点では、正確な納期は分からない。」

 

ジムニーとジムニーシエラで驚かされるのは、約1年の納期が2018年7月に現行型を発売してから約2年半も続いているということです。稀に納期が1年近くまで延びる車種が登場しても、大半は1年を経過すると通常の納期に戻ります。それがジムニーの場合には、短くならないのです。

 

今回のブログでは、ジムニーとジムニーシエラの納期が短くならない理由やその人気の理由をご紹介していきます。

 

売れ行きに生産台数が追い付かない

 

 

ジムニー(以下ジムニーシエラも含む)が2018年7月に発売された当時、スズキが公表した国内の販売目標は、ジムニーが年間1万5000台(1ヶ月あたり1250台)、ジムニーシエラは年間1200台(1ヶ月あたり100台)というものでした。

 

スズキのスペーシアは、2020年に13万9851台(1ヶ月あたり1万1654台)を届出しています。ジムニーの販売目標は、今のスペーシアの販売実績と比べるとわずか11%にとどまっています。

 

またジムニーは、フルモデルチェンジの直前だった2017年に、1年間で1万3487台(1ヶ月あたり1124台)を届け出しています。新型にフルモデルチェンジされたのに、その目標台数と生産規模が先代モデル末期よりも少し多い程度では、納期が長引いてしまうのも当然といえるでしょう。

 

モデルチェンジまでの期間の長さ

 

 

ジムニーのフルモデルチェンジの実施が20年ぶりだったことも理由として挙げられます。ジムニーのような悪路の走破を目的としたSUVは、生産台数が多くはないのが通説です。

 

それなのに耐久性の優れたラダーフレーム構造のシャシー、悪路に対応した車軸式の足まわり、悪路で駆動力を増強させる副変速機を備えたパートタイム式4WDなど、大量に売られる乗用車とは異なるメカニズムが多く採用されています。

 

生産台数が少ないのに独自のメカニズムが多いと、長期間にわたって製造しなければ収支が合わないのです。特にジムニーは軽自動車ですので、悪路向けのSUVでも価格は最も高いグレードで187万5500円となっていて、小型車のジムニーシエラでも205万7000円に収まります。これでは収支を合わせるのに時間がかかります。そのような理由から先代型は20年間も製造されました。

 

しかしジムニーの販売台数を振り返ると、いつの時代でも1年間に1万3000台前後を販売しています。2010年から2017年だけで、国内販売累計は10万台を超えますので、新型が登場すれば大量の乗り換え需要が発生します。

 

それなのに前述の通り生産規模が小さいため、受注に追いつかず納期の遅延が発生しました。

 

2018年の発売当時、増産して納期を短縮できないのかスズキに尋ねると以下のような返答がありました。

 

「ジムニーが今後も好調な売れ行きを保てるなら、増産にも踏み切れる。しかしこの需要はいつまで続くか分からない。生産規模を増やした後で売れ行きが下がると、余剰な生産設備を持つことになるから、生産規模の拡大は難しい。」

 

今のユーザーニーズに適した商品特徴

 

 

前述したような状況ではありましたが、スズキは可能な限りジムニーを増産してきました。発売直後の2018年は1ヶ月の届け出台数が約1800台でしたが、2019年には約2500台に増えました。2019年の届け出台数は3万台を上回り、発売時点で公表した販売目標の2倍に達したのです。

 

2020年にはコロナ禍でありながら、ジムニーは3万8000台以上を届け出しています。販売目標の2.5倍の数です、ですがそれでも納期は縮まらないのです。

 

納期が縮まらない理由をスズキの販売店に再度尋ねてみると、以下のような返答がありました。

 

「従来型のジムニーを所有するお客様は、新型への乗り替えを希望することが多い。また街中で新型ジムニーを見かけて、欲しくなったお客様もいる。プリウスを下取りに出して、ジムニーを購入されたこともあり、お客様の層は幅広い。

コロナ禍で在宅時間が増えてクルマを持ちたくなり、カッコ良くて街乗りに適することからジムニーを選んだお客様もいる。」

 

ジムニーは様々な理由で好調に売れて、納期も延びています。上記のコメントで注目されるのは、従来型のユーザーと街中で見かけて気に入ったユーザ―の、両方が豊富にいることです。

 

自然災害への意識の高まり

 

 

ある積雪地域に住むユーザーは「雪道走行自体は2WDの乗用車でも問題ないが、雪が多く降ると、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)に余裕のあるSUVが欲しくなる」とコメントしていました。下まわりを擦らないために、最低地上高の高いボディが必要になるのです。

 

ジムニーはこの点でも優れています。最低地上高に205mmの余裕があり、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2250mmと短いため、たくさん雪が降った時の激しい凹凸も乗り終えやすくなっているのです。

 

とくに最近では地球温暖化の影響で、短期間で大量の降雪に見舞われる頻度が高まったといいます。温暖化では積雪が減少するかと思われがちですが、気温の上昇によって蒸発する水分量が増えるので、むしろ降雪が増える懸念の方が大きいのです。

 

自動車メーカーの開発者も「以前に比べて、車両の天井部分に積もる雪の量が増えたから、ルーフパネルなどを補強している」と述べています。
降雪量の増加、さらには自然災害の頻発なども雪道や悪路を走りやすいジムニーの需要を増やしました。

 

SUVでも求めやすい価格設定

 

 

最近のクルマは、安全装備、運転支援機能、低燃費技術などが幅広く充実していて、その分だけ価格も上昇しています。

 

日本の新車価格は、過去20年間で1.2~1.4倍に達しているといいます。その一方で、平均所得は1990年代後半をピークに下がっています。直近では上昇傾向もみられますが、20年前の水準には戻っていません。クルマが値上げされて所得は下がった結果、小さな車種への乗り換えが進んだのです。

 

ジムニーも約20年前から1.3倍の価格となっています。ですが、元々の価格が安いので現行型でも200万円は超えません。

 

クルマの価格が全般的に高まった結果、ジムニーの割安感が強調され売れ行きが伸びたともとれます。

 

最後に


以上のようにジムニーは、今のSUVに対するニーズや気象の変化、クルマの値上げなど様々なトレンドに対応したことで好調な売れ行きをみせています。

 

売れ行きが伸びることは好ましいことですが、納期の遅延はユーザーの不利益にもなりかねません。特に今のクルマの需要は、80%が下取り車の発生する乗り換えによるものです。ユーザーは愛車の車検期間の満了に合わせて新車を購入することが多いといわれています。

 

その納期が1年まで伸びると、新車の納車を待つ間に下取り車の車検期間が満了してしまいます。下取り車を先に手放してクルマを持たない状態が生じたり、納車を待つために車検を取り直したり・・・

 

これでは顧客満足度も大幅に下がってしまいますので、スズキは納期が短縮されるようさらに努力をしていってほしいと思うのです。

 

 

 

 

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